アクアリウムにおける物理ろ過を徹底解説!
物理ろ過とは何なのか・何を使うのか・強化するには。
そんなアクアリウムの物理ろ過のまとめ!
アクアリウムの濾過には物理ろ過・生物ろ過・吸着(化学)ろ過があります。
そのなかでも物理ろ過は、最も単純で分かりやすく誰でも簡単に行える種類の濾過です。
簡単な物理ろ過だからこそ意外とスルーしてしまっていることもあるかもしれません。
今回は物理ろ過についてしっかり振り返る・知識をつける機会としてください。
物理ろ過とは何なのか・どんなろ材を使うのか・物理ろ過を強化するには…
そんなアクアリウムの物理ろ過についてまとめました。
濾過とはそもそも何?
濾過とはアクアリウム・熱帯魚の健康を維持していくうえで重要なものです。濾過を簡単に説明すると【水をきれいにすること】です。そして濾過をするのには“濾材”が必要になります。
濾材に汚れた水を通過させることで、水をきれいにしていきます。
ろ過にも"物理ろ過"・"生物ろ過"・"吸着(化学)ろ過"の3つがあります。それぞれに異なるろ材を使用して、もちろん異なる作用の濾過を効かせます。
今回はこの中の“物理ろ過”について掘り下げていきます。
物理ろ過とはどんなものか
アクアリウムにおいて、物理ろ過は水質浄化を差せる過程において一番初めに行われるろ過です。目に見えるようなフンや水草の切れ端、熱帯魚が食べ残したエサなどをフィルター・ろ材で取り除きます。
先に開設したこと・物理ろ過を簡単にまとめると【ゴミやフンを濾し取る】ということです。
例えるなら…部屋の掃除でいうならゴミを掃除機で吸い取ったり、教室でいうならホウキでゴミを取り除くことにあたると思います。
コーヒーを煎れるときにも、挽いたコーヒーがカップに入らないようにフィルター紙を通しますね。
これだって物理ろ過を利用しています。と言えるでしょう。
本題に戻りますが、アクアリウムでいえば物理ろ過は【水槽内のゴミやフンを取り除く】ということになります。
物理ろ過の役割
アクアリウムでの物理ろ過の役割は前述した通り、【水槽内のゴミやフンを取り除く】ということなのですが、生物ろ過や化学ろ過を効果的に効かせるための前処理というような役割もあります。
物理ろ過がしっかりとゴミやフンなどをキャッチしてくれることで、生物ろ過や化学ろ過の濾材がゴミなどで“目詰まり”しにくくなります。
目詰まりしにくいということは、しっかりとろ過をすることができるということになるので、物理ろ過というのはとても重要なろ過だと言えるでしょう。
また、物理ろ過の濾材は、生物ろ過も兼ねることができます。
もちろん生物ろ過に利用するリングろ材などに比べると生物ろ過能力はありませんが、物理ろ過の濾材にはろ過バクテリアの繁殖も可能であるため、生物ろ過を効かせることも可能なのです。
とはいえ物理ろ過は【ゴミやフンを取り除く】という役割をメインに考えていいでしょう。生物ろ過能力に関しては「あ、生物ろ過も少しはしてくれているんだ~」くらいのおまけ的な認識くらいで充分です。
生物ろ過のろ材に関する詳しい記事はこちらから
↓↓↓
生物ろ過【ろ材の種類】を紹介。おすすめろ材やろ材の特徴・選び方!
物理ろ過の原理と利用法
アクアリウムで物理ろ過の知識があっても、フィルターやろ材を準備しなければ物理ろ過を利用することはできません。
言うまでもないかもしれませんが、フィルターとなるものを準備してそこにウールマットなどのろ材をセットします。
そしてそのフィルターに水槽の水を通水・通すことで、はじめて物理ろ過が機能します。
それでは、物理ろ過を利用するためのろ材にはどんなものがあるのでしょうか。
物理ろ過に使われる濾材の種類
それではアクアリウムで物理ろ過に使われるろ材の種類を紹介したいと思います。
最も使われるウールマット
ウールマットはアクアリウムで最も利用されている物理ろ過のろ材です。
投げ込み式フィルターから上部フィルター・外部フィルターまで、形状は異なるもののいろんなフィルターで利用されています。
下記のウールマットは、自分でフィルターの形に合わせてウールマットをカットしなければならない手間がかかりますが、とても丈夫で安価なものでおすすめです。
スポンジ・荒目マットも
スポンジ・粗目マットも上部フィルターや外部フィルターでは活躍しています。
スポンジは繊維・目がとても細かく、かなり細かいゴミまでからめとることができます。
一方で粗目フィルターのほうは文字の通り目が粗く、大きなごみをからめとるのに向いています。
このうちスポンジは、その目の細かさから生物ろ過の濾材として利用されることもあります。
生物ろ過の濾材が使用されることも
物理ろ過の濾材ではウールマットなどの目がこまかいものが基本だと思います。
ところが、なかにはリングろ材など、生物ろ過に用いるろ材を物理ろ過の濾材として使用しているアクアリストもいるようです。
この場合はリングろ材の細かな穴(多孔質)が塞がれてしまうため、バクテリアの繁殖・活性化が妨げられることになるとは思います。
しかし、何かしらメリットがあるからことそのようなことをしているのでしょう。
小型魚が数匹しか入っておらず、ゴミやフンが出にくいような水草水槽であれば、ウールマットなどを使用しなくてもリングろ材などだけで、充分なのかもしれません。
物理ろ過を強化する方法
物理ろ過をすることで生物ろ過濾材の目詰まりを予防したりすることが可能ですが、物理ろ過を強化するにはどのような方法があるのかを紹介します。
プレ(サブ)フィルターを使用する
プレフィルターとはサブフィルターとも呼ばれています。
サブフィルターはフィルター本体よりも上流部分に設置するもので、フィルターの吸水パイプに簡易的に接続するものから、フィルター本体と同等サイズ程度のものを設置するものまであります。
どのようなものがあるのか少し紹介します。
ちなみにプレフィルター・サブフィルターに関する詳しい記事はこちら
↓↓↓
プレフィルターってなに?プレフィルターの使い方は?メリット・デメリットも紹介。
フィルターの吸水パイプに取り付ける
フィルターの吸水パイプに取り付けるだけの、簡単・簡易的なプレフィルターは下記のようなものがあります。
他にもストレーナ・吸水口にスポンジを被せるだけでも、プレフィルターと言えるでしょう。
大きなサブフィルターを設置する
大きなサブフィルターを設置することができるのは、外部フィルターなど強力なモーターを採用しているフィルターに連結させて使う場合です。
以下のようなものがサブフィルターです。
一見、普通の外部フィルターですが、これにはモーター・動力がありません。見ての通りコンセントがありませんね。
このタイプのサブフィルターは、外部フィルターの吸水ホース側に連結をさせて通水させて使用するものです。
上の画像の➀も➁のどちらも白いヘッド部分が動力・モーターとなっています。
本来はそれ単体で外部フィルターとして利用するのですが、その本体の前・上流部分にサブフィルターを設置するのです。
今回の物理ろ過強化を目的とするならば…
-
➀サブフィルターにウールマットと粗目マットだけを詰めて、
➁下流にあるフィルター本体にはリングろ材だけを詰め込む
という感じです。
物理ろ過・ろ材の注意点
物理ろ過に使うろ材は【ゴミやフンを濾し取る】ためにあります。つまり、物理ろ過の濾材はゴミなどを濾し取ればとるほど、目が詰まって通水性が悪くなるのです。
物ろ過濾材が目詰まりすると通水が悪くなり、生物ろ過濾材や吸着ろ過濾材などへの水の供給が少なくなってしまいます。
そのため物理ろ過の濾材は、生物ろ過や吸着ろ過の濾材に比べるとすすぎ洗い・メンテナンスの頻度を多くする必要があります。また、ウールマットなどが潰れたり“クタクタ”になってきたら新しいものと交換して、通水性と物理ろ過能力を維持できるようにしましょう。
物理ろ過の濾材を増やしたり強化することも重要かもしれませんが、メンテナンスをすることで効率の良いろ過環境を作ることも意識・注意しておきたいですね。
おわりに
アクアリウムの濾過の基本中の基本である【物理ろ過】について掘り下げてみました。
物理ろ過は基本的なことなので“今更…”と考えてしまいがちですが、あらためてこうやって調べたり考えなおしていくとなかなか面白いものです。
生物ろ過ほどの奥の深さもありませんが、時々は物理ろ過について皆さんも考えてみてください( ^ω^ )
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