シルバーシャークの飼育について。
シルバーシャークはどんな魚?
飼育は難しくはありませんが意識しておきたいことも。
混泳は比較的幅広いがやはり注意しておきたい点もあります。
シルバーシャークという名を聞くと、“サメ?!”と思う方が多いことでしょう。
私も初めて名を聞いたときはサメかと思いました。
「逆に他のことが連想されるなら何があるの!」って言うくらいサメな響きだと思います。
さて、そんなシルバーシャークですが、私も飼育しています。シルバーシャークってかっこいいしかわいいんですよね。
飼育は比較的簡単な部類ですが、注意したい点もあるので紹介します。
シルバーシャークは主役として飼育されるよりもどちらかと言えば
「混泳」の相手として選ばれるような印象です。
シルバーシャークは熱帯魚?小型のサメ?基本情報
熱帯魚でシルバーシャークという名前が付いているため、小型のサメのように思われがちです。そんなシルバーシャークの基本的な情報を把握しておきましょう。
シルバーシャークはシルバー色のサメ(シャーク)のような見た目
シルバーシャークはその名の通り、シルバーのような色でギラギラした美しい見た目をしています。
また、サメ(シャーク)と言われるように上の画像の様に特徴的な背びれを持っています。大き目で尖ったような形をしており、黒く縁どられた背びれはとても印象的です。
シルバーシャークはコイの種類。サメではない。
シルバーシャークは、「シャーク」といいながらも“コイ”の種類だそうです。
コイって日本のイメージがしますが、海外のコイなのでヒーターなしでは冬の水温には耐えられないのでしょうね。それが熱帯魚と言われる所以というとこでしょうか。
シルバーシャークをヒーターなしの低温飼育などした事がないため低水温に関しては何とも言えないとこではあります。
雑食性で何でも食べます
飼育に欠かせないのは餌ですね。コイの種類であるシルバーシャークですから、やはりシルバーシャークも雑食で微生物や植物、死骸ももちろんついばみます。
飼育経験上では浮上・沈下性、タブレット・顆粒など形状も問わず以下のようなものを食べています。
- カーニバル・キャット(肉食魚のエサ)
プレコのエサ(タブレット)
クロレラ
冷凍・乾燥アカムシ
乾燥ミジンコ
金魚のエサ
乾燥エビ
他にも水草をつついたりしている場面もあるので水草などの植物もやはり食べているようです。
生体によっては人工飼料を与えても餌がかわるだけでしばらく食べてくれなかったりということもあるようですが、我が家のシルバーシャークでは 食べない餌はない といった感じで何でも食べてくれます。
寿命は10年。大きさ・サイズは20㎝くらいまで成長
シルバーシャークは自然界での寿命は10~20年で、20㎝くらいの大きさまで成長するそうです。もともと小型でしか販売されていない生体なのでそんなに大きなサイズのシルバーシャークはみた事がありません。
家庭用の一般的な水槽では寿命は長くても10年くらいで、18㎝くらいのサイズまで成長する ようですが、私がこれまで見たシルバーシャークは大きくても15㎝くらいです。
我が家のシルバーシャークはH30年時点でたぶん購入して2年程度なので、長生きするならあと8年は生きてくれるはずですね。現在は10~12㎝くらいなので、寿命までどの位成長するのかも楽しみです。
シルバーシャークの飼育環境について
シルバーシャークを飼育するうえで好ましい飼育環境について考えていきます。
シルバーシャーク飼育の水温と水質
シルバーシャークを飼育する上で好ましい水質についてですが、水質はph6~6.5の弱酸性がベストと言われており、水温は25~28℃程度とされています。
これはもともとシルバーシャークが棲んでいる河川の水質を基準にしているようです。
我が家ではph7.0~6.5程度で、これまでは混泳相手によって16~30℃程度の飼育環境を過ごしていますがとくに問題なく過ごせているようです。
成長を考えると60㎝以上水槽が好ましい
シルバーシャークも稚魚から2年目までの成長は早く、少なくとも8~10㎝程度にまでは成長します。はじめは小さな個体ですが10㎝以上になることを考えると、60㎝規格以上の水槽での飼育が好ましいです。
シルバーシャーク単種類のみの飼育は考えにくいですし、混泳する事と水量の確保を考えても60㎝水槽以上は欲しいですね。
すばやく泳ぐことも。大きめ水槽が吉
シルバーシャークはシャープな体格からも想像できるかもしれませんが、泳ぎは早い部類です。
素早く泳ぐので大きくなったシルバーシャークなら60㎝水槽でも少し狭く感じるかもしれません。
90㎝水槽でシルバーシャークを飼育しています。普段は狭いとは感じませんが仲間を追うように素早く泳ぐこともあるのでそういった場合はちょっと狭く感じてしまいます。
シルバーシャーク飼育でのフィルター・濾過器について
シルバーシャークの飼育を中心にした場合、どんなフィルター・濾過機が適しているのでしょうか。
基本的に何でもOK
シルバーシャークの飼育では水がきれいに保てるのであればどんなフィルターでも基本的に問題ありません。
だから混泳相手やどんな水槽・アクアリウムにしたいのかを重視してフィルター選びをしてもらって構いません。
一番のおすすめは上部フィルター
シルバーシャークの飼育で一番おすすめな濾過機は上部フィルターです。
上部フィルターは外部フィルターに次いで濾過能力が高く、エアレーションに関しては外部フィルターよりも確実にかけることができます。
他の生体や水草などへの影響がなければ上部フィルターが最もシルバーシャークの飼育に適しているといえるでしょう。
上部フィルターに関する詳しい記事はこちらをご覧ください▼▼
上部フィルターの使い方!特徴をメリット・デメリットから紹介
外部フィルターでの強力濾過も魅力的
前述しましたが外部フィルターは濾過能力が高いので濾過に関しては一番のおすすめですが、そのままではエアレーションをかけることが出来ないのが難点です。
ただしディフューザーを取りつけるなどの工夫次第でエアレーションをかけることができます。
現在外部フィルターを使用しているのであれば、わざわざ買い替える必要もないでしょう。
投げ込み式やコーナーフィルターでも可能
シルバーシャークは大食漢ですが水を汚しやすいかというとそうとも言えません。水を汚しやすいかどうかは飼育者の餌の与え方次第です。
ちなみに私は餌は5日に1回程度のペースで上部フィルターを使用しています。
管理次第では水量に合った物であれば投げ込み式やコーナーフィルターでも飼育は十分可能です。
ただしフィルターの濾過能力が低い事は絶対なので、水換えやフィルター掃除は怠らないようにしましょう。
投げ込み式フィルターに関する記事はこちら▼▼
投げ込み式フィルターのメリットやデメリットから見えてくる特徴や使い方!水作エイトコアも紹介!
シルバーシャークの性格について
次はシルバーシャークの性格について紹介していきます。
基本的に穏やかな性格です
シルバーシャークは“シャーク”なのに、穏やかな熱帯魚です。だってコイの種類でなおかつコイの割には小さめの体格ですからね。
以前はネオンテトラと8㎝程度のシルバーシャークを混泳させていましたが、ネオンテトラを襲うような場面を見たことはありません。
しかし、現在のシルバーシャークは12センチ程度あります。あまりに小さい熱帯魚だと捕食してしまう可能性は否定できません。
これは攻撃対象として見ているというよりも、エサにしか見えないようなところもあるので攻撃的というものではないでしょう。
同種なら争い・追い回すことも
飼育はうちの水槽では二匹のシルバーシャークを飼育していますだいたい、いつも仲良く二匹で行動しているように思います。
穏やかだと紹介したシルバーシャークですが、仲良しかと思えば追いかけっこのように片方を追い回しているところも時々見受けられます。
同種同士でケンカなどをするのはシルバーシャークに限らず、多くの種類でみられるものです。
シルバーシャークの場合は相手を殺すようなケンカをすることはないようですので、その点は安心していいかと思います。
シルバーシャークの混泳について
シルバーシャークの混泳をいろんな視点から考えてみましょう。
シルバーシャークの食性から混泳を考えてみる
シルバーシャークは何でも食べますし、泳ぎも早いので“エサにありつけない”ということはありません。むしろ他の魚にエサが回っているかを意識したほうがいいでしょう。
つまりゆったりと泳いだり餌を取るのが苦手とされるような種類との混泳は避けたほうが無難かもしれません。
そういった種類のものと混泳させる場合は餌はできるだけ広範囲に撒いたり、沈下性と浮上性の餌を同時に入れてエサが散らばるようにすれば、シルバーシャーク以外の魚にも餌がいきわたります。
ただし食べ残しが出ないようにだけは注意したいですね。
シルバーシャーク優位で混泳できるもの
シルバーシャーク目線でシルバーシャーク優位に考える混泳です。
これはシルバーシャークよりも小さな一般的な熱帯魚であればほとんど混泳は可能です。ただしシルバーシャーク優位に考えているので、あまり小さな個体を入れるとつつかれたり食べられたりする可能性は否定できません。
ネオンテトラなどの小型テトラ系などほとんどの生体は混泳可能です。
シルバーシャークが危険な目にあうかもしれない混泳
逆にシルバーシャークが危険な目に合うかもしれないけど混泳が無理ではないものです。一概には言えないところではありますが、我が家では以下のような種類の魚と混泳させていますがとくに殺されることなく混泳できています。
- スネークヘッド
- スポッテッドガー
- レッドフィンバルブ
- 中~大型プレコ
- キングコングパロットファイヤー
もしかしたら夜中にトラブルなど起こっている可能性はありますが、とくに目立った傷を負うことなく混泳できています。
ただし、うちではうまくいってても他の環境ではうまくいかないこともあるので、こういった混泳例もあるというくらいの認識が良いかもしれません。
シルバーシャークに似た種類もいます
シルバーシャークと同じような体格で色違いの生体を見たことがありませんか?シルバーシャークの種類・似た熱帯魚を紹介します。
黒と赤が美しいレッドテールブラックシャークも
下の画像のような黒いボディに赤い尾をもつのが特徴の レッデドテールブラックシャーク という種類がいます。
これはシルバーシャークを人工的に改良したものと思われがちですが、タイの河川に分布している生体です。しかし現地でも非常に珍しく、以前は野生のものは絶滅したと考えられていたそうです。
もちろん現在でもその数は少なく、以前のようにどこにでも見られるような生体ではなくなったそうです。
そのため現在ではワイルド個体の入荷はなく、ブリード(養殖)個体が流通しています。
各ヒレが赤くなるレインボーシャークも
レッドテールブラックシャークは尾びれだけが赤くなる特徴ですが、レインボーシャークは背びれや胸ヒレなど各ヒレが赤く染まる美しい種類です。シルバーシャーク特有の背びれを縁取るようなラインはでません。
レインボーシャークのアルビノ個体もいます
レインボーシャークよりも流通量が多く主流であるのがアルビノレインボーシャークです。
シルバーシャークの身体が白化(アルビノ)し、各ヒレはレインボーシャーク同様に赤く染まります。どの種類のシャークがいいかは完全に好みですね(^^♪
飼育しているシルバーシャークでの検証・感じること
メダカやミナミヌマエビを食べるのか
エサ用のメダカとミナミヌマエビを飼育しているのを思い出しました。
そこで、試しにメイン水槽に入れてみました。
その時の動画を添付してます。
その際エビも混入したのでエビとメダカ両方を与えて観察して、動画を撮りました。その結果…
動画15秒くらいのところで左のガラス面にシルバーシャークとなにやらエビのようなものが写ります。
その後、口に入れてモグモグしているのがわかります。
メダカではなくエビですね。
今回の検証では「メダカ(小型魚)は食べないが、エビは食べる」を結論としたいと思います。
わりと高水温にも耐える
常時30℃水温の環境で飼育していた時期もありましたが問題なく過ごせていたのは前述したとおりですが、水温が上がる夏場でも32℃まで水温が上昇しましたが、大丈夫でした。
わりと高水温にも耐えることができるようですが、それが寿命を縮めたり体調を壊す要因になることは否定できません。
飛び出し事故対策でフタの設置を
シルバーシャークは泳ぎが早く水面を泳ぐことも珍しくありません。
そのため水槽からの飛び出しのリスクが高いと言われています。
蓋をするなどの対処が薦められています。
うちの水槽では流木が水槽から飛び出しているため、ガラスフタができません。
しかし、幸いにも私のこれまでの水槽では飛び出しはありません。
とはいえ、ガラス蓋などが設置できる環境であれば設置したほうがいいでしょう。
シルバーシャーク飼育者のクチコミ・声を紹介
私の飼育環境や考えはお伝えしてきましたが、他のアクアリストがシルバーシャーク飼育でどんなことを考えているのかなど一部紹介したいと思います。
- はじめは水草の陰に隠れていたが慣れるとスイスイ泳いでいた
- きびきびした動きとシュッとしたフォルムがカッコイイ
- キラキラ・ギラギラしたボディに見とれる
- 目がクリクリしてかわいい
- 飛び出して干物に…必ずフタをしてあげてください
見た目的なクチコミが多く飼育に役立つ情報は少なかったですが、やはり飛び出しには注意が必要なようですね。
まとめ
シルバーシャークは見た目がかわいくてかっこいいので大好きです。
つぶらな瞳?にギラギラ光るボディ、そして黒く縁取られた各ヒレ!最高じゃないですか?
飼育でもなんでも食べてくれるので(エビも食うけど)そんなに困ることはありません。
混泳も多くの魚と可能ですし、大人しく、丈夫!やっぱり最高ですね。
近年では絶滅も危惧されているらしいですが、ショップには比較的入荷は多いようです。
今回、シルバーシャークに興味を持った方は、ぜひ飼育してみてください。
私の喜びを共感してもらえると幸いです。
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