ドジョウを飼っていると、「おとなしい魚なのか」「人になつくのか」「急に暴れるのは性格なのか」と気になることがあります。普段は底でじっとしているのに、餌の時間になると前へ出てきたり、夜になると急に泳ぎ回ったりするため、行動だけを見ると性格がつかみにくい魚です。
結論から言うと、一般的なドジョウは比較的おとなしく、他の魚へ積極的に攻撃することが少ない魚です。ただし、臆病な面があり、環境や個体によって活動量にはかなり差があります。また、人の姿と餌を結び付けて近寄るようになることはありますが、犬や猫のような意味で「なつく」と考えるより、飼育者や給餌に慣れると考えたほうが実態に近いでしょう。
この記事では、ドジョウの性格を中心に、人になつくように見える理由、臆病な行動、夜に活発になる理由、砂に潜る・じっとするなどの行動、混泳で注意したい点まで解説します。飼育環境や餌、底砂まで含めた基本はドジョウの飼い方|種類・餌・混泳・底砂・隠れ家のポイントを解説でまとめています。
ドジョウの性格は基本的におとなしい
ドジョウ類にはさまざまな種類がいるため一括りにはできませんが、一般に水槽で飼育されるドジョウは、他魚を追い回して縄張り争いを続けるようなタイプではありません。底付近で餌を探したり、砂に潜ったり、隠れ家で休んだりして過ごすことが多く、混泳水槽でも比較的合わせやすい魚です。
ただし、「おとなしい=ほとんど動かない」という意味ではありません。餌を探すときには底を活発に動き回り、ときには水槽の側面に沿って泳ぐこともあります。普段との落差が大きいため、初めて飼うと「急に性格が変わった」と感じることがありますが、活動する時間帯や給餌への反応である場合も少なくありません。
また、おとなしい魚だから何とでも混泳できるわけではありません。むしろドジョウ側が攻撃を受けたり、餌取りで負けたりする可能性を考える必要があります。
ドジョウは人になつく?
長く飼育していると、人が水槽へ近づいたときにドジョウが前へ出てきたり、餌を待つような動きを見せたりすることがあります。そのため「ドジョウがなついた」と感じる飼育者もいます。
実際には、人そのものへ愛着を持っていると断定するより、人が近づくことと餌が与えられることを関連付け、飼育環境に慣れてきたと考えるのが無難です。導入直後は人影だけで隠れていた個体が、しばらくすると逃げなくなることもあります。
餌の時間に出てくるのは慣れてきたサインの一つ
毎日ある程度決まった時間に餌を与えていると、その時間帯に活動しやすくなる個体もいます。飼育者が近づいた直後に底を探し始めるようなら、給餌との関連を学習している可能性があります。
ただし、近寄ってこないから状態が悪いとは限りません。隠れやすい個体や夜に活動しやすい個体もいるため、「なつくかどうか」を健康状態の基準にはしないほうがよいでしょう。
ドジョウは臆病な面もある
ドジョウは比較的おとなしい一方で、急な物音、人影、水槽内の大きな変化などに驚くことがあります。導入直後に隠れて出てこない、砂へ潜る、人が近づくと逃げるといった行動は、環境へ慣れていない時期には珍しくありません。
臆病さが強く出ているときに、無理に隠れ家をどかして観察したり、頻繁に水槽内へ手を入れたりすると、かえって落ち着くまで時間がかかることがあります。まずは隠れられる場所を用意し、水質や水温を安定させて様子を見ることが大切です。
隠れる場所があるほうが姿を見せることもある
「観察したいから隠れ家を少なくする」という考え方は逆効果になる場合があります。いつでも逃げ込める場所があることで安心し、結果として水槽内へ出てくる時間が増えることもあります。
土管、流木の下、石組みなどを利用する場合は、ドジョウが挟まらない構造にし、崩落しないよう安定させてください。
ドジョウは夜になると活発になる?
ドジョウは日中より薄暗い時間帯や夜に活動が目立つことがあります。日中は砂や隠れ家で休み、照明が消えたあとに餌を探して動き始める個体もいます。
ただし、水槽飼育では給餌時間や照明の周期、周囲の人の動きなどにも慣れるため、昼間によく活動する個体もいます。「夜しか動かない魚」と決めつける必要はありません。
夜に動くからといって異常とは限らない
昼間はじっとしていて夜に動くというパターンが安定しており、餌を食べ、体型にも問題がなければ、その個体の通常の生活リズムである可能性があります。
一方で、これまで普通に活動していた個体が突然ほとんど動かなくなった場合は、性格だけで判断しないでください。水温、水質、酸素量、餌、体表や呼吸の状態などを確認します。詳しい見分け方はドジョウがじっと動かないのはなぜ?休み方と体調不良の見分け方も参考にしてください。
砂に潜るのはドジョウらしい行動
ドジョウというと砂へ潜る姿を思い浮かべる人も多いでしょう。種類や個体、底床の状態によって程度は異なりますが、砂へ体を潜らせる行動自体は不自然ではありません。
そのため、潜る行動を楽しみたい場合は、角が鋭い大粒の砂利よりも、体やひげを傷つけにくい細かな底床が扱いやすくなります。底床へ潜ったまま姿が見えないからといって、毎回掘り起こす必要はありません。
ただし、潜ったまま餌にも出てこない、痩せてきた、呼吸がおかしいなど別の異常が重なっている場合は、単なる性格や習性として片付けず状態を確認してください。
急に泳ぎ回る・暴れるのは性格?
普段は底にいるドジョウが突然水槽内を激しく泳ぐことがあります。短時間だけ活発になり、その後いつも通りに戻るのであれば、必ずしも異常とは限りません。
しかし、長時間落ち着かない、何度も水面へ向かう、呼吸が速い、複数の魚が同時に異常行動をする場合は、水質悪化や酸素不足、急な水温変化など環境側の問題も疑う必要があります。
特に水換えや機材変更の直後に急変した場合は、「この個体は活発な性格だから」と決めつけず、カルキ抜き、水温差、ろ過やエアレーションなどを確認してください。
ドジョウの性格には個体差がある
同じ種類を同じ水槽で飼っていても、よく前へ出てくる個体、隠れがちな個体、餌への反応が早い個体など差が出ることがあります。成長段階や飼育期間によって行動が変わることもあります。
そのため、「ドジョウは必ずこう動く」という一つの型に当てはめるより、普段のその個体の行動を覚えておくことが重要です。日常の行動が分かっていれば、急に隠れるようになった、餌への反応が鈍くなったなどの変化にも気づきやすくなります。
体調不良を疑う具体的なサインについては、ドジョウが弱っているサインは?痩せる・動かない・餌を食べない時の見分け方で詳しく解説しています。
おとなしい性格でも混泳には注意が必要
ドジョウが相手を攻撃しにくいからといって、混泳が必ず成功するわけではありません。大型魚や肉食性の強い魚と組み合わせればドジョウが捕食される危険がありますし、気の強い魚と一緒では落ち着けなくなることがあります。
また、見落としやすいのが餌の競争です。攻撃されていなくても、沈下する前に餌を食べ尽くされたり、底に落ちた餌を別の底生魚に取られたりすると、ドジョウだけ徐々に痩せることがあります。
底もの同士でも安心とは限らない
コリドラスやプレコなど、同じ底層を利用する魚との混泳では、泳ぐ場所だけでなく餌場や隠れ家も重なります。水槽サイズに余裕を持たせ、複数箇所へ餌を落とすなど、ドジョウが実際に食べられているかを観察してください。
混泳全体の考え方は熱帯魚の混泳で失敗しないコツ|相性・サイズ・性格の見分け方を解説も参考になります。
性格と体調不良を見分けるポイント
ドジョウは「じっとする」「隠れる」「砂に潜る」「夜に動く」といった行動があるため、正常と異常の境目が分かりにくい魚です。判断するときは一つの行動だけでなく、普段との違いを見ることが重要です。
- いつも通り餌を食べているか
- 以前より痩せていないか
- 呼吸が極端に速くないか
- 体表やひげに異常がないか
- 急に行動パターンが変わっていないか
- 他の魚にも異常が出ていないか
もともと隠れがちな個体が日中に休んでいるだけなら、その個体の性格や生活リズムかもしれません。しかし、よく餌を食べていた個体が突然出てこなくなった場合は意味が違います。普段の状態を基準に比較することが、異常の早期発見につながります。
ドジョウの性格を楽しむための飼育ポイント
ドジョウらしい行動を観察するには、安心して過ごせる環境を作ることが前提です。細かな底床、隠れ家、安定した水質、十分な餌を用意すると、餌を探す姿や砂へ潜る姿など本来の行動を観察しやすくなります。
逆に、常に他魚から追われる、水流が強すぎて休めない、隠れる場所がないといった環境では、本来の性格よりストレスによる行動が目立つ可能性があります。
ドジョウを単なる「水槽の掃除役」と考えず、一匹の魚として餌や生活場所を確保することが重要です。食べ残しだけで十分なのか気になる場合は、ドジョウに餌はいらない?残り餌だけで飼える?餌なしで何日大丈夫か解説も確認してください。
まとめ
ドジョウは基本的に比較的おとなしく、他魚へ積極的に攻撃することが少ない魚です。一方で臆病な面もあり、導入直後は隠れたり、人影から逃げたりすることがあります。飼育環境に慣れると、人が近づいたときに餌を期待して前へ出てくることもあります。
また、昼間にじっとして夜に活動する、砂に潜る、餌の時間だけ活発になるといった行動も見られます。ただし、同じ種類でも個体差があるため、「ドジョウだからこの行動は正常」と一律に判断するのではなく、その個体の普段の様子を基準にしてください。
おとなしい性格は混泳しやすさにつながりますが、捕食される相手や餌競争には注意が必要です。底砂・隠れ家・餌を適切に用意し、安心できる環境を作ることで、ドジョウらしいさまざまな行動を楽しみやすくなります。