コリドラスの飼育や繁殖方法を徹底網羅!
種類はノーズ(鼻)と体格で3つに分類。人気の種類も。
飼育で意識したい・注意したい点も紹介!
コリドラスは数ある熱帯魚のなかでも、初心者から経験者まで人気の高い種類の熱帯魚です。
コリドラス特徴、産卵・孵化・繁殖など飼育に関することはもちろん、飼育する上で意識しておきたいことや注意したい点もまとめました。
パンダコリドラスなど人気のある種類も紹介します。
コリドラスとはどんな魚?
コリドラスとはどんな魚なのでしょうか。
コリドラスの体は小さいですが、南米に生息する ナマズの仲間 です。
ナマズと聞くといい印象を持つ人はあまりいないかもしれませんが、熱帯魚のなかでも人気が高く、熱帯魚ショップにいけば必ずと言っていいほどどこにでも販売されている種類です。
コリドラスは水槽の低層域を泳ぐものがほとんどですが、なかにはよく泳ぐ種類のものもいて、 見ていて飽きない熱帯魚 です。
毒を胸ヒレにもつ種類も。購入・飼育時の注意点
コリドラスは人気があるにも関わらず、購入・飼育時に注意しておきたい点があることがあまり知られていません。
それは 毒を胸ヒレに持つ種類もいる ということです。すべてのコリドラスではありませんが、ごく一部のコリドラスが持つ特徴です。
ヒレに毒針 があり、刺されたときはもちろんですが、ストレスがかかったときにも 毒を分泌 することがあります。
普段の水槽飼育で問題になるほどの毒の量ではありませんが、購入時に袋で持ち帰る際の少量の水などでは注意が必要です。
持ち運び時の揺れでストレスを受けて少量の水の中で毒を分泌すると、同じ袋に入った生体が死んでしまう可能性があります。
そのため毒を出すコリドラスを購入する際には 1匹ずつ袋にいれてもらう ようにしましょう。
持ち帰りの袋の中で毒を出すと、水が白く濁るのでわかりやすい特徴があります。袋から取り出す際には要注意です。また、普段の飼育でも手で触れないように注意しましょう。
とくに【コリドラス・シュワルツィ】はコリドラスの中でも強い毒をもっていることが知られています。
刺されて重篤な状態になることはないようですが、腫れてとても強い痛みを伴うようです。
コリドラス飼育に必要な水槽のサイズは?
コリドラスだけの飼育に必要な水槽のサイズなら30㎝キューブ(幅30㎝×奥行30㎝)でも可能ですが、水槽は大きければ大きいほど管理・飼育がしやすいので、大きめの水槽がオススメです。
コリドラスはいつの間にか繁殖しているケースも珍しくないので、過密飼育にならないためにも 大き目の水槽 がおすすめです。
小型水槽もシンプルで人気がありますが、小型水槽だと水量も少なく、前述したようにコリドラスが毒を出した時に影響を受けかねません。
そういった点からもできるだけ大きめの水槽が安心です。
水槽の環境。水流は?水温は?底床材・底砂は?
コリドラスを飼育する水槽の環境はどのようなものが好ましいのでしょうか。
生体によって水流を好むものもいれば苦手なものもいますし、好ましい水温も種類で違います。
底床材もソイルだったり砂だったりいろんな種類があります。
コリドラスと水流について
コリドラスの飼育では水流の有無の話題がしばしば出てきます。「水流が強いほうがいい・なくてもいい」など 意見は様々 です。
実際の飼育では、水流が強すぎれば水草や流木の影など水流が弱いところに隠れたりしますし、弱めの水流なら自由に泳ぎ回る印象です。
そもそも強い流れを得意とするならもっと細身の体格であるはずです。丸っこい体では水流をモロに受けてしまいますよね。
コリドラスが生息しているのは流れの強い本流よりも沼地や支流など、比較的穏やかな水流の場所のようです。
水流を弱めようと意識する必要はありませんが、わざわざ水流を強くすることにメリットはないでしょう。
フィルターやエアレーションによる水流があれば飼育に影響が出るようなことはありません。
コリドラスに好ましい水温は?
コリドラスの生息域も広く、住んでいる河川の水温は20℃程度の低い水温から、28℃程度の比較的高い水温まで分布しています。
そのためコリドラスの飼育では 20~28℃の範囲内 の水温が好ましいといえるでしょう。
実際の飼育では夏場の32℃程度の水温でも生存は可能でしたが、やはり暑すぎる水温はあまり良くはないでしょう。
とはいえ、夏の水温上昇はなかな対処できないこともあります。
コリドラスに適した底砂・底床材は
コリドラスの飼育によく使われるのは ソイル・田砂・砂・大磯砂 です。
もしあなたが砂に埋まっている食料を口を突っ込んで探すとします。小麦粉?に埋まった飴などを探し出す場面をテレビでも見かけることがありますね。
最悪、自分が顔を突っ込まないといけないとして、どんなところだったらうれしいでしょうか。どんなところなら辛いでしょうか。
ゴツゴツした角が尖っているようなところに顔を突っ込みたいですか?やはり柔らかくてさらさらしているほうがいいですよね。
コリドラスも、底床材の選び方でも
-
● 口・顔を突っ込んでも傷がつかない、角のない底床
● 顔や口を突っ込みやすいような細かい底床
● 顔や口を突っ込みやすいようなさらさらした底床
● 汚れた底床の餌は食べたくありません。掃除しやすい底床
こういったところを意識してあげましょう。
コリドラス水槽におすすめのフィルターは上部フィルター?
コリドラスの飼育で意識しておきたいのは、以下の点があります。
-
● 底床材をモフモフしてフンやエサが埋もれて水を汚しやすい→ 強めの濾過能力が欲しい
● 多少の水流が欲しい→ 水流が作れるフィルター
こういった点から、コリドラスの水槽におすすめのフィルターは 上部フィルター か 外部フィルター です。
どちらもろ過能力が高く、上部フィルターなら適度の水流が作れますし、外部フィルターなら強め~やや強めの水流ができます。
濾過能力と水流を意識してフィルターを選ぶのがおすすめです。
●上部フィルターに関する詳しい記事はこちらから
↓↓↓
上部フィルターの使い方!特徴をメリット・デメリットから紹介
●外部フィルターに関連する記事はこちらから
↓↓↓
外部フィルターの効果。外部フィルターはメリットだけじゃない、デメリットも!
コリドラスには隠れ家が必要?姿を見せてくれないことも?
前述した部分もありますが、コリドラスは水流が強すぎると水流を避けようとします。また、多種の生体がいると多少なりともストレスを受けることがあります。
そのため、コリドラスには隠れ家が必要な状況もあります。コリドラスもよく泳ぎ回る種類の熱帯魚ですが、やはりゆっくりとしたいときもあります。
そういった面からもコリドラスには隠れ家が必要でしょう。
ただし、隠れ家の居心地が良すぎると姿を見せてくれずにじっとしていることもあるようです。
隠れ家をわざわざ準備しなくてもいいようなレイアウトや水流作りを意識したり、水流の弱い場所を作るために水草を植えたりすることも意識したいですね。
人気の理由!コリドラスはなぜ人気が高い?
熱帯魚ショップにいけば必ずと言っていいほど見かけるほど人気のあるコリドラスです。人気があるからこそよく見かけるのですが、コリドラスはなぜ人気が高いのでしょうか。
人気の理由を紹介します。
愛嬌のある見た目・容姿
コリドラスを初めて見たときは可愛いとは思わない人も多くいますが、何度か見ているうちにコリドラスの愛嬌のある見た目・容姿に気づきます。
小さく丸っこい体格とナマズ特有のつぶらな瞳。
言い方は悪いかもしれませんが、【ブサ可愛い】【間の抜けた顔】には強く惹かれるものがあります。
些細なことでコリドラスに興味を持ち、皆さんと同じように「コリドラス」で検索をして、調べていくうちに興味を持つ・深みにはまるパターンは多いものでしょう。
もちろん私もそんな中の一人です(^.^)
動作・行動の可愛さ
普段の行動がとても可愛らしいです。そんなコリドラスの可愛い仕草をいくつか紹介します。
底砂をモフモフ
コリドラスは砂に埋まったエサを探すため、口先を砂に突っ込んで泳ぎます。
一匹でも可愛いですが、複数で モフモフ している仕草はまた可愛いものです。
葉っぱや仲間に乗っかる
コリドラスは 何かの上に乗るのが好き なのでしょうか、下の画像のように水草の葉の上にちょこんと乗っかっている姿をよく見かけます。
葉っぱだけではなく、「仲間の上」や「なぜそこに乗った?」と考えてしまうような行動もとても可愛らしいものです。
温和な性格で混泳させやすい
ナマズに種類にも性格が荒いものがいますが、コリドラスは穏和な性格で他種類との混泳ができます。
ロングノーズという種類のコリドラスでは同種に対して性格の荒さが見えるものもいますが、基本的には他の熱帯魚とトラブルを起こすようなことはありません。
種類によってはコリドラス同士で小競り合いをする種類もありますが、同種で小競り合いが起こるのは他の熱帯魚でも同じことなので、気にするような範疇ではないでしょう。
それこそ水草などで隠れ家を作ることでさらにトラブルを回避できるでしょう。
飼育難易度の低い種類が多い
飼育に適した水温が幅広いことからコリドラスが広い水質で飼育できることが解ると思います。
コリドラスの種類にもよるところですが、一般的なショップで販売されているような種類のコリドラスなら水質の変化にあまり神経質ではありません。
混泳もしやすく広い水質に適応しやすいことからも飼育難易度の低い種類が多く、 初心者向けの熱帯魚 とされています。
水槽の【掃除屋】としても人気
コリドラスは沈下したエサを探して食べてくれることから、水槽の【掃除屋】としても人気があります。
詳しくは後述しますが、ほかの熱帯魚が食べ残して 沈んだ餌を食べてくれる ので、エサが腐ってアンモニアを出すことを防いでくれます。
こういった点もコリドラスの人気のひとつです。
種類が多くコレクション性も高い
コリドラスの種類についてはいくつか後述しますが、種類が豊富で200種類くらいは存在するようです。
一般的なものなら赤コリ・白コリ・パンダコリ・青コリですが、人気が高すぎるため、以前に比べると取り扱われる種類も急激に増加してきた印象です。
模様なども似ているようで違っていたり、 いろんな種類のコリドラスを混泳させるのも楽しみのひとつ です。
種類が多く、コレクション性が高いので経験者でも飼育を長く続けているものです。
コリドラスの3つの分類。体の大きさ
コリドラスを分類する1つの基準として、体の大きさがあります。小さなコリドラス・中型(一般的)コリドラス・大型コリドラスの3つです。
小さなコリドラス(チビコリ・ミニコリ)
コリドラスハステータスやコリドラスピグミーなど、成長しても 体長が3㎝程度 の小さなコリドラスです。
愛嬌があり、より水槽内を泳ぎ回るかわいい種類で、 チビコリやミニコリ とも呼ばれて親しまれています。
人気がありますがショップでの流通が少なく、入手がやや難しい種類でもあります。
中型(一般的)コリドラス
中型(一般的)コリドラスは白コリやパンダコリドラスなど、良く流通している種類のコリドラスで、 体長は4~6㎝くらい まで成長します。
こちらは流通量が多いぶん人気も高く、入手も容易なものが多いですが、種類によっては入手困難なものもあります。
身体が大きいので表情や動きがより観察しやすく、愛嬌ある行動を眺めるにはもってこいの種類です。
大型のコリドラス
大型のコリドラスは体長が6㎝以上から 大きいものでは10㎝程度 まで成長する種類です。
コリドラスゴッセイやコリドラスフォーレリーなど、他にも多く種類があります。
大型のコリドラスもあまり流通はなく、入手困難な種類が多くあります。
コリドラスの分類、鼻のタイプで3種類
コリドラスの分類は鼻のタイプで3種類に分けられます。体の大きさよりも鼻のタイプで分類されるほうが多いと思います。
ショートノーズタイプ
ショートノーズタイプのコリドラスは白コリやアオコリ、ジュリーなど中型タイプに多く存在しており、次の画像のような顔をしています。
入手が容易なものが多く人気もあります。コリドラスの中でも 温和な性格のものが多い のも人気の理由の1つです。
ミニコリ・チビコリもこちらに分類されます。
ロングノーズタイプ
ロングノーズタイプのコリドラスは下の画像のような顔をしています。
ショートノーズの顔と比べてみると口・鼻が長い・伸びているのが明らかです。
ロングノーズの特徴としては比較的 縄張り意識を持つものが多い です。
流通も比較的少なく入手が難しい種類が多いのも特徴のひとつです。
セミロングノーズタイプ
セミロングノーズタイプはショートノーズとロングノーズの中間に位置するようなもので、下の画像のような顔をしています。
ショートノーズのように短くもなければ、ロングノーズのように明らかに長いわけでもない…
そんな位置づけのセミロングノーズタイプ。
セミロングノーズには縄張り意識を持つ者もいれば、そうでないものもいるという、これもまた中間のようなタイプです。
性格は【ノーズ別】で違う?
すべてがそうだとは言い切れませんが、一般的に鼻が短ければ短いほど温和な性格で、長ければ長いほど荒い性格・縄張り意識を持つと考えてもらっていいと思います。
白コリやジュリー、ステルバイなど、ショートノーズ、パンダコリドラスなどで、これまでの飼育経験では性格が荒いと感じる個体を見たことがありません。
一方でロングノーズに分類されるものでは、押し合うような小競り合いを見ることがしばしばあります。
ロングノーズタイプではショートノーズに比べると性格が荒い といえるでしょう。
コリドラスの寿命について
ナマズの仲間は長生きする種類が多いのですが、コリドラスは種類にもよりますが 5~6年が一般的 です。
ですが、サイズが小さいものなら3年程度で、大きくなる種類なら8年程度飼育できることも珍しくありません。
長生きして大きく成長したコリドラスは、可愛らしさだけではなく見ごたえも出てくるので、ぜひ長期飼育させてください。
混泳させやすいコリドラス。混泳で意識したいこと
とくにショートノーズタイプのコリドラスは性格が温和で、混泳させやすい種類です。
しかし混泳させやすいというのはコリドラスが周囲に悪影響を与えないという理由からであり、 コリドラスが被害を受ける ということはめずらしくありません。
コリドラスは水槽の低層を住処としています。
そのため上層・中層を住処とする熱帯魚との混泳では影響を受けることはほとんどありませんが、同じ低層を住処とする熱帯魚との混泳では混泳相手からの被害を受けることもあります。
例えば同じナマズで底モノである【プレコ】は気性が荒いものも多く、体のサイズもコリドラスはかなり小さいのでプレコが普通に泳ぐだけでもコリドラスは押しやられてしまいます。
また餌にありつけないということもあるでしょう。
コリドラスの混泳では同じ低層を住処とする熱帯魚の飼育にはちょっと注意を払う・ストレスがかかていないかを意識したいです。
コリドラスは掃除屋?フンを食べる?エサは必要?
コリドラスは浮遊性の餌や沈下性のエサなど、沈んでしまったエサを食べます。そのため与えすぎたエサの掃除屋としても人気があります。
ときにはコリドラスが「フンを食べてくれる」ということも耳にしますが、好んで フンを食べることはない と考えましょう。
底砂に混じったフンも一緒に口に入れますが、それはフンを食べているというよりも餌を探しているだけです。
フンや砂は食べずにエラから外に出していると考えましょう。
フンが減ったように感じるかもしれませんが、コリドラスがモフモフすることでフンが底砂に混じって見えなくなっているだけということも考えられます。
こういった誤解から「エサはなくてもOK」と思われがちですが、きちんと コリドラス用のエサを確保 しなければ餓死してしまうこともあるので注意しましょう。
おすすめのエサの種類。コリドラスに適した餌は?
エサの種類も浮上性から沈下性、フレークタイプにタブレットタイプとたくさんあります。
コリドラスの飼育にお勧めの餌の種類・コリドラスに適した餌は、なにはなくとも 沈下性 です。エサが沈まなければ餌を食べることができません。
コリドラスだからといってコリドラス用のエサしか与えてはいけないということはありません。
混泳水槽ではコリドラス用以外の餌にもよく食いつきますし、自然界でコリドラス用に餌が準備されているわけでもありません。
基本的に沈めばOKですが、数種類の餌を混ぜて与えるか日替わりで別の種類を与えるのがおすすめです。
エサが一種類だと栄養が偏りがちですが、数種類与えることで微妙に異なる栄養バランスでエサを与えることができます。
基本はコリタブでOK
コリダブとはコリドラス用のエサでタブレット状をしているものをいいます。
コリドラスの食性に合わせた栄養バランスで作られています。そのためコリドラスの主食として有効です。
タブレットタイプは比較的硬く、水に溶けにくいため底床・水を汚しにくい特徴があります。
多種と混泳なら沈下性顆粒がおすすめ
コリタブは栄養面ではコリドラスに合わせて作られており、沈下性なのでコリドラス向けの餌です。
しかしタブレットタイプは大きさがあるので、食べるのに時間がかかり他の魚に食べられ、コリドラスのエサが不足しがちです。
多種との混泳なら沈下性顆粒がおすすめです。
沈下性顆粒は粒が小さく、水で柔らかく・壊れやすいため簡単に餌を食べやすい特徴があります。
エサが砕けやすいので多種に跳ね飛ばされても餌を口に含みやすく、エサを確保できます。
アカムシやイトメも栄養あり
アカムシやイトメも栄養が豊富でおすすめです。アカムシやイトメを好む生体が多く、嗜好性にすぐれており、多くの熱帯魚の飼育で利用されています。
アカムシもイトメも冷凍・乾燥タイプもあれば、生・生きている状態で購入することもできます。
生タイプは水槽に入れると底砂に潜ろうとするので、よりコリドラスのモフモフを観察できることでしょう。
ただし、これらは水を汚しやすい特徴があるので頻回に与えるのはおすすめできません。
水換え前日に与え、翌日に水換えをするということを私は心がけています。
餌を取られてエサにありつけないときの対処法
沈下性の餌を与えても混泳魚に餌を取られてエサにありつけないということもあると思います。どうしても餌にありつきないときは次のような対処法をやってみましょう。
アカムシやタブレット・顆粒などの餌を直接 底砂に浅く埋め込んで みましょう。ほとんどの魚は砂を掘りながら餌を食べることがないので、コリドラスがエサを食べやすくなります。
ただし食べ残しが底砂に残ると水を汚しやすくなるのでその点は注意しましょう。
水草とコリドラスの相性は?水草を抜く?
前述しましたが、コリドラスは水草の葉っぱの上にも乗りますし陰に隠れるように休むこともあります。
こういった面では 水草とコリドラスの相性は良い いうことができます。
しかしコリドラスは底床を掘りながら餌を食べるという性質がありましたね。
コリドラスが底砂に潜り込むほど深く掘ることはまずありません。そのため根を張った水草が抜けるということはないでしょう。
しかし根を切って水草を植えた場合、ちょっと掘られただけで抜けることがあります。コリドラス水槽では根を切らずに、できるだけ深く植えることを意識しましょう。
そうすることでコリドラスに水草を抜かれることを予防できます。
コリドラス水槽におすすめの水草
コリドラスは底砂をほるので相性の悪い水草もあります。
有茎草など深く植えるものは問題ありませんが、グロッソやショートヘアーグラスなどの前景草は、根がしっかり張る前にほぼほぼ抜かれます。
前景草を利用するような水草水槽ではコリドラスは入れないようにしましょう。
活着系の水草を流木や石に巻き付けて成長させる場合はコリドラスとの相性もいいです。
とくにアヌビアス系の葉は大きいですし、活着すればコリドラスにはがされることもありませんし、活着前の巻き付けでも固定しているので外れることはありません。
アヌビアス・ブセファランドラ・ウイローモスなどの 活着系はおすすめ です。
活着系水草の詳しい記事はこちら
↓↓↓
活着系水草でソイルなしでわさわさ増える都合のいい種類の水草!
繁殖難易度。コリドラスは繁殖させやすい?
熱帯魚の繁殖も難易度が高いものから低いものまで様々です。そこでコリドラスですが、コリドラスは繁殖させやすい熱帯魚なのか。
答えはYes です。
水槽の混泳や水質の環境次第というところもありますが、アクアリウム初心者の水槽であっても、コリドラスが勝手に繁殖し、「勝手に増えすぎて困る」という人もいるほどです。
私の水槽では一度の産卵でコリドラスは20~40個程度の卵を産んでいたともいますが、いろんな場所に産んでいましたし、同時に複数のコリドラスが産卵していた可能性もあります。
繁殖しすぎても困るので、とくに卵を隔離することなくほとんどの卵や稚魚は混泳相手に食べられていましたね。
増えたらラッキーくらいで見守っていました。それでも水草が多ければ上手いこと隠れて成長してくれます。
しっかりと繁殖を狙いたいのであれば、コリドラス専用の水槽にして混泳はなしにすべきですね。
オス・メスの判断は?コリドラスの性別
コリドラスの雄と雌の判断はどのようにすればいいのでしょうか。コリドラスの繁殖は比較的容易なので、繁殖をしたいならコリドラスの性別も意識してみたいですね。
コリドラスのオス・メスの判断をどのようにすればいいのかを紹介します。
体格。大きさや丸みが判断材料
オスとメスでは体格がことなり、大きさや丸みの違いが判断材料の1つとなります。
メスコリドラスはオスにくらべると体がやや大きく、ふっくらした・丸みがあるような体格になります。
コリドラスを上から観察するとオスとメスで違いが分かりやすいでしょう。
この判断材料は、太りすぎたコリドラスと見間違えやすいため、その他の判別方法も併せて判断するようにしましょう。
腹ヒレの形が判断材料
コリドラスの腹びれは下の画像の部分になります。頭部からみて2つ目のヒレです。
オスは腹ヒレの先端がとがったようになっていますが、メスの腹ヒレは先端まで丸みをおびて、広さもオスに比べるとやや広いです。
このように腹ヒレの形が判断材料のひとつとなります。
ただし、大きく成長しなければヒレに差ができにくい・判断しにくいため、2年以上は飼育しなければ違いが判らないとも言われています。
オス・メスの判別は重要か?
これまでオス・メスの判別方法について解説してきましたが、このオス・メスの判別は重要だと思いますか?
たしかに両方いなければ繁殖は難しいですが、「コリドラスを2匹しか飼育しない」という人でもない限り、これは重要ではないでしょう。
コリドラスを繁殖させたい場合は複数のコリドラスを飼育 してみましょう。
オス・メスの1ペアの飼育ではちょっと寂しいですし、数が多いほうが繁殖の確立も高くなるので、複数匹の飼育をしましょう。
複数匹いればオスなのかメスなのかと難しいことを考えずに済みます。
卵について。コリドラスの卵はどれ?
コリドラスの卵を見たことがないという人も多いことだと思います。コリドラスの卵は次の画像のようなもので、主に水草やガラス面に付着するように生みます。
私の経験ではバラバラに生むのではなく、ある程度の範囲に産み付けることがほとんどでしたが、時には次の画像のように並べるように産み付けることもありました。
繁殖させやすい条件も
一般的に言われていることですが、やはりもともと生息していた河川の環境に合わせることが産卵には一番いいようです。
次の項が一般的な産卵しやすい環境です。
-
● ある程度の水流があり、水流から身を隠すような流木や水草がある。
● 飼育水は弱酸性~中性(ph6.0~7.0)の軟水
● ブラックウォーターで弱めの照明
しかし私の水槽はphは5.0~6.0の弱酸性でしたし、ブラックウォーターにしたこともありません。
他の方のブログや画像でもブラックウォーターでの飼育を見たことはありません。
大切なのはコリドラスが住み慣れること だと思います。
混泳相手にストレスを受けていたり、レイアウト・環境を頻回に変えるようなら落ち着いて過ごせません。
コリドラスが安心して過ごせるような環境づくりを心がけてみましょう。
繁殖方法。産卵から孵化まで
それでは具体的に、産卵から孵化までどのように管理をしていけばいいのでしょうか。
私の経験も含めながら解説していきます。
繁殖の基本、コリドラスTポジション
コリドラスは繁殖の基本として、コリドラスTポジションをとります。
かっこよく Tフォーメーション でもいいですね(笑)
で、そのTポジションですが、下の画像のようなものです。
これはオスの腹に口を当てた時にTのようなポジションになるため、そのように呼ばれています。
メスがオスの精子を口に入れ、卵を産卵して口から精子を出して受精させます。
上の画像だけで見るととても分かりやすいですが、これは底床に横たわるようにTポジションを取ることもあれば、中層~上層まで泳ぎながらTポジションを取ることもあります。
いずれにしても、コリドラスが仲間のお腹をつついているような姿を確認できたら、産卵も間近と意識して観察してみましょう。
卵をプラケース・サテライトへ移す
しっかり繁殖させたい場合は卵をプラケース・産卵箱に移し、卵や孵化した稚魚が食べられないようにする必要があります。
卵は産み付けられて時間がたてばたつほどはがれにくくなります。卵を移動させるなら早めに行いましょう。
あまり増やしたくないのであれば水草を多めに植えるなどして、稚魚の隠れ家を作ってあげましょう。
卵にカビが生えることも
産み付けた卵は次第に白くなるものもありますが、白くなってしまった卵は無精卵で孵化することはありません。
そのまま放置していてもカビが生えるだけなのでこすり落とすようにしましょう。
こすり落とせば混泳魚などが卵を食べてくれます。
孵化することができる卵だと、卵の中に明らかに何かが成長している・動いているような様子が見て取れます。
産卵後5日程度で孵化
コリドラスの卵は産卵から5日後程度で孵化することが多いようですが、早いものなら3日後で、遅ければ1週間程度かかることもあるようです。
個人的には5~6日で孵化することが多かったと思います。
コリドラス卵の孵化から稚魚・成長まで
無事にコリドラスの卵が孵化をした後の管理も大切です。稚魚を成長させるための方法です。
孵化して数日は餌ナシでOK
孵化した稚魚にはヨークサックという 栄養が詰まった袋 が腹部にあります。下の画像のようなものです。
孵化して2~4日はヨークサックからの栄養を吸収しながら成長しますが、それ以降はヨークサックもなくなるため餌を与える必要があります。
稚魚に餌を与える
ヨークサックがなくなると稚魚に餌を与えるのですが、一般的には ブラインシュリンプ を与えます
ブラインシュリンプの乾燥卵などが販売されており、それを人工的に孵化させて稚魚に与えます。
ブラインシュリンプエッグを孵化させるためのキットも販売されています。
自分でいろいろと揃えるのが面倒という方はこちらを選んでも効率的にブラインシュリンプエッグを孵化させることができると思います。
繁殖を継続的に行うのであれば自分で孵化させるのがコスト的には安価ですが、 「とりあえずブラインシュリンプが欲しい」 というのであれば、冷凍や乾燥のブラインシュリンプエッグの黄身などもあるので、そちらを選ぶのも効率的なのでおすすめの方法です。
私はとくに隔離もしないしブラインシュリンプを与えることもしませんでしたが、気が付けば少しずつ増えていました。
コケや植物性プランクトンなどを食べていたのでしょうか。また、他の魚が食べ残したり、エラから吐き出した細かい餌をつついていたのかもしれません。
隔離やブラインシュリンプを与えていればもっと効率よく繁殖できたのかもしれませんが、増えすぎても困りますからね(;^_^A。
ブラインシュリンプに関する詳しい記事はこちらからにあります。
↓↓↓
ブラインシュリンプの沸かし方。孵化手間不要の乾燥や冷凍タイプも。
ブラインシュリンプはいつまで与える?
ブラインシュリンプは栄養価が高いので長期与えて問題はありません。ただコスト面でも割高ですし手間もかかります。
孵化して1か月・4週くらいまではブラインシュリンプを与え、 1.5㎝程度まで成長したら細かく砕いた餌 を与えて始めます。
はじめはなかなか食いつきが悪いかもしれませんが、与え続けていれば食べてくれるようになります。
稚魚水槽の水換えについて
稚魚の育成水槽を作っているのであれば、メイン水槽の水換えをした後に行うことをおすすめします。
水道水で水換えをするのではなく、稚魚水槽の水を1/3程度破棄した後に水換えをしたばかりのメイン水槽から水を足します。
水換えの頻度は餌の食べ残しや飼育環境にもよるので何とも言えませんが、食べ残しが出ないような環境なら週に1度の水換えで構いません。
いずれメイン水槽に稚魚を移すのであれば、その水槽の水質に慣らすためにもこの方法がおすすめです。
また、メイン水槽の水がしっかりしたものなら水の中にも濾過バクテリアが多少は浮遊していますし、稚魚の餌にもなるようなプランクトン・バクテリアも混じっているかもしれません。
水換え直後の水なら汚れていることはないので、メイン水槽から水を持ってくるといいですね。
メイン水槽で稚魚を育成していく場合はこれまでの水換え頻度と同じでかまいません。ただし、エサの量も多少は増えるため、水の汚れが気になる場合は水換え頻度を少し増やしてもいいですね。
コリドラスパンダなど人気の種類を紹介
コリドラスで人気のある種類をいくつか紹介したいと思います。個人的な好みも含まれてしまいそうですが、他のサイトでも人気だと紹介されているものも調査してご紹介します。
根強い人気で繁殖しやすい種類。コリドラス・パンダ
ペルーに生息するショートノーズのコリドラスです。ブリードが盛んにおこなわれるようになり継続的に入荷するようなってからとくに人気が出てきました。
基本的に丈夫な種類で、個人のアクアリウムでの繁殖も容易な種類です。
ただしストレスに弱いのか、お迎え直後など環境の変化や水合わせには若干注意して慎重にすることを心がけたほうがよさそうです。
スポットがきれいなコリドラス・ステルバイ
ブラジルやグァボレさんのコリドラスでショートノーズタイプです。スポットがきれいなコリドラス・ステルバイです。
こちらもブリードが盛んで入荷も多く、人気の高い種類です。
コリドラス・ジュリーとそっくりですが、斑・スポットの入り方が異なります。
ジュリーとステルバイの違いを実感するためにも両方を飼育する人もいます。
この微妙な違いがマニアには面白かったりします。
コリドラス・ジュリーがステルバイにそっくり!
前述したように、ステルバイに似ているのがコリドラス・ジュリーです。
ショートノーズタイプで性格も大人しく、ブリードも進んでいるため入手も容易で人気の種類です。
お互いに似ている種類は他にもいますが、入手しやすいジュリーとステルバイはコリドラスコレクションの入門種です。
小型種のコリドラス・ハプロースス
コロンビアやベネズエラに生息する小型種のコリドラス・ハプローススです。
小型のコリドラスはその他のコリドラスとは体格が異なり、あまりコリドラスっぽくない体格のものばかりです。
その中でもハプローススは体高も比較的高く、コリドラスらしい形をしています。
小型種の中では珍しく、人気の割には流通の少ない種類です。
小型種に興味があるのであれば、ハプローススを見かけたら即買いです。
背びれの大きなコリドラス・シュワルツィ
背びれの大きなコリドラス・シュワルツィですが、多種と比べて極端に大きいというよりも、背びれの親骨が発達している感じです。
シュワルツィは背びれの骨・棘から、コリドラスの中でも強い毒をもっているのは前述した通りです。
独特の模様とその体格のため人気が高い種類なのかもしれません。
オレンジの美しいコリドラス・ベネズエラオレンジ
コリドラス・ベネズエラオレンジはコリドラスの中でも美しいオレンジ色の色合いの種類です。
こちらも似ている種類がいてコリドラス・エクエスオレンジといいます。
素人では同種にしかみえませんが、もちろん違う種類です。ジュリーとステルバイ同様にちょっとした違いがあるところが魅力のひとつでもあります。
ベネズエラオレンジと似ているコリドラス・エクエスオレンジ
ベネズエラオレンジと似ているコリドラスが エクエスオレンジ です。
パッと見、どう見ても同種ですが、採取される河がことなり、色の出方も異なります。
とはいえ、私も明確な違いははっきりと理解できていません。
エクエスオレンジも人気種ですが、ベネズエラオレンジに比べると入荷が少ないようです。
コリドラス水槽での水換えやメンテナンスで意識したいこと
最後になりましたが、コリドラス水槽での水換えやメンテナンスで意識したいことを紹介します。
コリドラスの特徴を理解していればあらためて紹介するほどのことではありませんが、再確認のためにも一読してもらえたらと思います。
水換えはこまめに。低層は水が汚れやすい
コリドラス水槽は小型水槽で楽しまれることが多いようです。
大型水槽でろ過環境もしっかりしていれば別ですが、基本的には水換えをしっかり行いましょう。
コリドラスには沈下性の餌を与えますし、底砂に餌やフンが混ざってアンモニアを発生させがちです。
そのため水換えはさぼらずにしっかり行いましょう。
底砂・底床材掃除を忘れずに
前述しましたが、水だけではなく底砂も汚れやすいです。
水換えだけでは砂に混じったフンやエサの食べ残しを足しきれないことが良くあります。
プロホースなどを使用して、底砂・底床材掃除を忘れずに行いましょう。
プロホースは水換えをしながら底砂に混じったフンや食べ残し・ゴミなどを吸い出してくれるアクアリウム用品です。
プロホースの使い方は下の動画を参考にしてみましょう。
↓↓↓
おわりに
コリドラスの飼育の仕方から、コリドラスの繁殖・種類までご紹介してきました。
いろんなことを紹介してきましたが、とりあえずコリドラスの可愛らしさに触れてもらいという一心です( *´艸`)
コリドラスへの愛着が出れば、飼育方法も自然と丁寧なものになってくると思います。
皆さんもぜひコリドラスのモフモフや繁殖を観察してみてください。
最後まで読んでいただいてありがとうございます!(^^)!
少しでも役に立つ情報があったと思ってもらえたら、記事の最下からシェアしてもらえると幸いです。
シェアで多くの方に見てもらえることが励み・モチベーションアップになります(^_-)-☆
2つのブログランキングにも参加しています。よろしければ下記アイコンをクリックしてもらえるとブログランキングが上がるための貴重なクリックになります。記事が役に立つ・気に入ってもらえましたらご協力お願いします。
【mega-aquarium】トップページへ