アクアリウムの湧き水レイアウトの作り方!
湧き水があるだけで底床に観賞価値が生まれます。
湧き水水槽を作るのに必要なものやメリット・デメリットも。
アクアリウムで湧き水を表現するような工夫が最近では人気が出てきており、湧き水を表現するのには底床材に砂・田砂が多く利用されています。
これまではただ敷くだけだった底床ですが、湧き水を作ることで観賞価値まで付随するようになりました。
とくに湧き水を表現させるためのセット・専用器具がないため、湧き水を作ることはちょっと難しそうな印象があります。
今回は砂を利用した湧き水の作り方を分かりやすく解説していきます。
湧き水を利用したアクアリウムはどんな生体にも適しているのか、またメリットやデメリットなども調査していきます。
アクアリウムにおける【湧き水】はどんなものか動画・画像で紹介
湧き水といえば山頂など水がきれいな場所で水がボコボコと湧き出しているようなイメージが私にはあります。
近年ではアクアリウムでも湧き水を表現することが流行の兆し?を見せています。
湧き水アクアリウムがどんなものなのか、例として動画をチェックしてみましょう。
このどうがではレイアウトまでもしっかり作りこまれており、さりげない・あまり目立たないくらいの湧き水でしたね。自然な感じがなんだかいい雰囲気です(^^♪
レイアウトは難しそうですが、今回は湧き水の作り方を紹介することが主な目的なので、レイアウトに関してはスルーしていきます(;'∀')
湧き水アクアリウムにもメリットとデメリットがあるのか
さて、湧き水アクアリウムを作るのはいいのですが、どんなものにもメリットとデメリットが存在するはずです。
湧き水アクアリウムにはどんなメリットとデメリットがあるのか調査・考えてみました。
湧き水アクアリウムのメリットはどんなものが?
湧き水アクアリウムのメリットはどんなものがあるのかからチェックしていきましょう。
フワフワになった砂でコリドラスがモフモフしてくれる
砂・田砂といえばコリドラスを思いつく方もいるのではないでしょうか。調べてみると湧き水レイアウト水槽をコリドラスのため(結局は自分のため??)に作っていると表現している人も多くいました。
やはり湧き水によってほぐされた底床はモフモフしやすいのか、コリドラスがそんな柔らかい底床でモフモフする姿はたまりません( *´艸`)
湧き水だけでも観賞価値が!癒しになる
先ほどはコリドラスとの相性がいいようなことをいいましたが、コリドラスがいなくても湧き水を観察・鑑賞しているだけで癒しになります。
湧き水に限ったことではありませんが、水景とは関係ないようなところでもけっこうじっと見ていられる部分ってあると思います。
フィルター吐水口からの水の出方とか…
記事頭のレイアウト水槽での湧き水ですが、目立った感じではありませんが湧き水部分だけでも結構見ていられそうな雰囲気です。
湧き水を作ることで観賞価値が高まり、癒しの空間になりそうです。
湧き水アクアリウムのデメリットはどんなものが?
デメリットだってきっとあります。湧き水アクアリウムのデメリットはどんなものがあるのでしょうか。
作るのが面倒と感じることも
これを言っていてはアクアリウムを楽しむことはできませんが、専用の機材などがセットで販売されているわけでもないので、準備やセッティングがちょっと面倒に感じてしまうかもしれません。
必要になるものやセットの例などは後から解説しますが、どうしても準備するものなどは必要ですしそれを設置する手間はかかります。
場合によっては水流や水の勢いなどの調節を何度かしないといけないこともあるかもしれません。
レイアウト後の湧き水撤去はリセットを意味する
基本的に湧き水レイアウトを作るときには底床の中にチューブ類など必要なものを埋め込むため、一度設置すると取り出すことができません。
正確に言うと取り出すことができないわけではありませんが、取り出そうとすると底床を掘り返すことになるので、実質【リセット】と同様の作業が必要になってくることもありそうです。
底面フィルターも一度セットするとメンテナンスさえもできませんが、それと同様と考えて良いでしょう。
底面フィルターに関する詳しい記事は下記リンク先で紹介しています。
底面フィルターの特徴や使い方。設置・掃除まで画像付き解説!
湧き水水槽に適さない生体や環境を考えてみる
湧き水水槽を作るのはいいですが、どんな生体・アクアリウムにも適しているのでしょうか。
魚などの生体やアクアリウムの環境によっては湧き水レイアウトが適していないということもあるのではないでしょうか。
底床に潜り込む生体は適さないことも
淡水ヒラメやドジョウなどは砂に潜り込む生態があります。それ自体は観賞価値もあっていいのですが、湧き水を設置している場合は底床内にいろんなものが埋め込まれています。
ガッチリと固定されていれば問題ないかもしれませんが、ドジョウなどが潜り込んで設置している湧き水パーツを動かす・ずらしてしまうことも考えられますし、もしかしたら掘り返されてしまう可能性も否定できません。
湧き水水槽を作る場合は底床に潜り込むような生体の飼育は避けるようにするか、パーツがずれないようにしっかりと固定するように意識しておいたほうがよさそうです。
 
湧き水水槽に必要になるものを紹介
さて、いよいよここからはどのように湧き水レイアウト水槽を作っていくのか紹介していきます。まずは必要になるものから紹介したいと思います。
水流を作るための水中モーターや外部フィルター等
湧き水を作るにはある程度の水流が必要となります。砂を巻き上がらせるための水流を作るために利用されるのには水中ポンプや外部フィルターなどが一般的です。
コーナーフィルターなどの吐水を水流として利用するのも一つの手段ですね。
後述しますが、水流は強すぎると砂をまき散らすだけになってしまいますし、弱すぎると湧き水として砂を動かすことができません。
水流を調整するか砂を変更するかなどの工夫が必要となってきます。
水を通すためのチューブもしくはパイプ・管が必要
動力となるモーター・フィルターからの吐水を湧き水を設置する場所まで流すためのチューブ・パイプ・管が必要となります。
水流の強さなどで必要になるものは変わってくるので、後述する内容までしっかり読んでからどんなものを使えばいいかを検討してみましょう。
パイプを固定するためのキスゴムがあれば尚良
前述しましたが、設置したものが何らかの理由により場所がずれてしまうことも考えられます。場所がずれることで湧き水ができなくなったり、レイアウトが崩れてしまうことが考えられます。
そうならないようにキスゴム・吸盤などでチューブ類がずれ動いてしまわないように、念のためしっかりと固定しておくといいでしょう。
水流を下に向ける場合は絶対に保護材を準備する
ガラス細工に模様などを描くときにサンドブラストというものが利用されているのをご存知でしょうか。これは砂を強い勢いでガラスに吹き付けて傷をつける形で美しい柄・模様などを書いていくものです。
何が言いたいかというと、砂がガラスにこすりつけられ続けることでガラスが摩耗して割れてしまうリスクがあるのです。
流れる砂が直接ガラスに擦りつけられないように、水槽底には何らかの保護するものを強いておくべきです。
次の画像ではペットボトルのキャップに吐水を当て、その勢いで砂を巻き上げるように工夫されたものです。
とくにペットボトルのキャップにこだわる必要はありませんが、このように砂がガラスに直接擦り付けられないような工夫が必要です。
湧き水を表現するための砂・田砂が必要
水が底から噴き出すだけではなんの視覚効果もありません。湧き水が出ていることを表現するためには水流に流されるようなサイズ・重さの砂・田砂が必要となります。
こちらも後述しますが、水流に対して砂が軽い・小さすぎると砂を舞い上げるだけで散らかってしまったアクアリウムになります。
もちろん水流に対して粒が大きすぎたり重すぎると底床が動かないため底床に通水させるだけの効果となってしまいます。
やってみないとわからないところもありますが、底床選びも重要な要素です。
あったほうが良さそうなものもあります
ここで紹介するのは【必須】ではありませんが、人によっては【あったほうが良い・雰囲気が出る】というものです。
湧き水から気泡も出したい場合はエアポンプとエアチューブが必要
湧き水のイメージですが、水が出てくるだけではなく時々気泡も一緒になって出てきているようなイメージはありませんか?
湧き水部分からエアーを出したい場合にはエアポンプとエアチューブが必要です。水が出てくる位置にエアチューブの先がくるように添えるように設置します。
石材があると雰囲気が出そうです
記事頭の動画でもあったのですが、石組みレイアウトに湧き水が似合いそうな印象がありました。
石材があることでより雰囲気がでそうなので、興味がある方は石材を利用してみてはいかがでしょうか。
石組みレイアウトによく利用される石の種類などは下記の記事で紹介しています。
石組レイアウトに使われる石。よく利用される8種類を紹介!
湧き水アクアリウムのセッティング・構造・準備の例
湧き水システムを作るのにはいろんな方法があります。あまり複雑に考えなくても、湧き水アクアリウムのセッティングの一例を見るだけで構造や準備の手順などが浮かんできます。
外部フィルターのシャワーパイプからの延長例
かなりシンプルな構造の例を紹介します。簡単に言うと外部フィルターなどのシャワーパイプを延長し、延長したパイプの先から湧き水を作り出す方法です。
下の図を参考にしてください。
シャワーパイプの末端に別のホースやパイプをつなげて延長します。その先に穴をあけるなどして、水が上方向に出るように配置します。
あとは砂・田砂などを上からかぶせるように敷いていけば出来上がりです。
図では外部フィルターを使っていますが、コーナーフィルターや水中モーターからパイプなどを接続することでも簡単に作ることができそうです。
外部フィルター排水パイプからホースを分岐させる方法
これは上記の延長とは異なる方法です。下の画像を参考にしてください。
外部フィルターの排水ホースの途中を切り、【Tジョイント】を使ってホースを分岐させます。分岐させたホースを底砂に埋め込むことで湧き水を作り出すことができます。
水中モーターで湧き水を作るときの一例
アクアフォレストからお借りした画像となりますが、水中ポンプを使用して湧き水を作るときの一例です。
画像の内容ではかなり多くのパーツを使用しているようですが、柔らかめのチューブを利用してキスゴムなど吸盤でしっかり固定することでも上手いことできそうな印象もあります。
砂が逃げないようにするのがポイント
湧き水で砂が巻き上げられていると、場合によっては巻き上げられる砂が周囲からなくなってしまうこともあるようです。
次の動画をチェックしてみてください。砂がなくなり湧き水が表現できなくなっていますが、レイアウトの工夫などで解決することができているようです。
ある程度の水流があるのであれば底砂を厚めに敷くだけで問題はなさそうですが、そうでない場合は砂が逃げないように工夫をしないといけませんね。
湧き水アクアリウムを作るときの注意点
湧き水アクアリウムを作るときに注意しておきたい点があります。水槽の破損につながるリスクもあるので、ここは是非チェックしてもらいたいところです。
水流が強すぎると湧き水どころか大噴火になることも
ほどよい水流と底砂の量があれば問題なく湧き水として鑑賞できますが、水流が強すぎると柔らかく底砂が回るどころか、大きく上に舞い上がって湧き水どころか大噴火のようになることもあります。
水流が強いときは前述したように、排水を下向きにしてペットボトルのキャップで受け止めることで水流を弱くすることができます。
また、とくにペットボトルのキャップでなくても、平らなものであれば下の画像のように工夫できます。
水流の強弱によって使用する砂粒の大きさや重さを変えることで大噴火を防ぐこともできそうですね。砂で大噴火が起こってしまうのであれば、粒が少し大きめの砂に換えることでうまくいくかもしれません。
水槽底面の摩耗に注意しましょう
こちらも前述したところがありますが、底面ガラスに砂が勢いよく当たり続けることでガラスがわずかずつ薄くなり、いずれは摩耗して破損・水漏れする可能性が否定できません。
水流を上に向けてガラス面に水流が当たらないようにするか、上記の通りガラスの上に何かを置くか敷くなりして水流・砂が直接ガラスにこすりつけられないように意識しましょう。
おわりに
アクアリウムにおける湧き水の作り方やポイント、注意点までも紹介してきました。
メリットもあれば多少のデメリットもある湧き水レイアウトですが、大きなデメリットがないので機材などが余っているのであれば一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか(^^♪
私は以前コリドラス水槽を楽しんでいました。現在はやっていませんが、もしコリドラスが大好きというアクアリストさんがいれば、是非湧き水を水槽に取り入れてみてはいかがでしょうか。