底面フィルター(底面濾過)の特徴と使い方
特徴をメリット・デメリットから把握する。
使い方も動画や画像付きで分かりやすく解説
底面フィルターはアクアリウムのフィルターの種類の中でも。生物ろ過に強化したフィルターです。
特徴からみても、生物ろ過に使うろ材の種類や設置方法や使い方など、ほかのフィルターとは違った点が多くあります。
底面フィルターの組み立て方や特徴・使い方など基本的なことはもちろんですが、デメリットやメリットから見えてくる特徴などもまとめました。
使い方や設置方法などは画像や動画もくわえてわかりやすく解説していますので、ぜひ最後まで読んでください。
きっと特徴や使い方が把握できます。
熱帯魚飼育の底面フィルターとはどんなものか
底面フィルターがどんな特徴があって、どんな使い方をするのか想像がつかない方もいるかもしれませんね。
まず、底面フィルターの外観は下のような外観をしています。
底面フィルターはこれ単体だけでは動作せず、使い方としてはエアポンプの送気により通水性を持たせ、ろ過を効かせる特徴があります。
底面フィルター(底面ろ過)の動力は2種類
底面フィルターの 動力 は基本的に2種類あります。
一般的なエアーポンプタイプ
エアーポンプタイプとは冒頭で紹介した画像のようなもので、エアポンプを利用した使い方なので エアレーション効果 もあり、底面フィルターで最も多く利用されいてるタイプです。
この記事ではこの【一般的なエアーポンプタイプ】についてまとめていきます。
通水量の多い水中モータータイプ
水中モータータイプは下記画像のようなものです。動力が強くなり、 通水量がアップ します。
水中モータータイプとエアーポンプタイプでは通水量が異なることはもちろんですが、特徴・メリットも異ってきます。
繰り返しになってしまいますが、今回はエアポンプタイプでの使い方や特徴などを書いていることを念頭においてください。
濾過能力が高い理由。底面フィルターの特徴や仕組み
濾過能力が高い底面フィルター。濾過能力が高い理由は底面フィルターの特徴や仕組みにあります。
基本的な使い方 としては、底面フィルターにエアチューブを接続し、水槽の底に設置する使い方です。
そして、その上から砂利・大磯砂などの底床材を上から敷き詰めます。
底面フィルターの特徴・仕組みとしては、エアポンプからのエアの流れで水槽の水を底面フィルター本体内部に通水させ、パイプから吐水させます。
水の流れ・通水は下の画像を参考にしてください。
この矢印のような流れで水が循環をしてろ過を効かせるのも特徴のひとつです。
底面フィルターのろ材は底床全体
上記画像を見るとわかると思いますが、 底面フィルターのろ材となるのは底床全体 です。
砂利そのものの微小な凹凸や穴はもちろんですが、砂利同士の隙間にもろ過バクテリアが繁殖することができます。
濾過バクテリアの活動・生存に酸素が必要ですが、底床の通水性を良くすることで酸素供給も効率的となり、結果的に生物ろ過が強化されます。
濾過能力が高い理由は底床材がそのまま生物ろ過のろ材となるためです。
底床がろ材になるので、別途ろ材を準備する必要もありません。逆にベアタンクでは役に立たないフィルターとも言えますね。
ベアタンクに関する詳しい記事はこちらから
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ベアタンクが選ばれる理由。メリットとデメリットからみえるベアタンクの特徴!選ばれる理由と特徴まとめ!
底面フィルター無しでは底床ろ過は効果なし?
底面フィルターで底床材の通水性を高くできますが、底面フィルターを利用しなければ底床材の生物ろ過は効果がないのでしょうか。
じつは底面フィルターを利用しなくても、底床に濾過バクテリアは繁殖し、濾過能力もあります。
しかし敷き詰められた底床には水流ができることはほとんどなく、水がよどんだ状態となりがちです。
そのため濾過バクテリア・底床全体への酸素供給は難しく、有害な嫌気性細菌が発生しやすくなりますし、効果的に生物濾過能力を効かせることはできません。
底面フィルターを設置 するというのは、底床により有効・効果的にろ過バクテリアを繁殖させて 生物ろ過を強化 するということになります。
底面フィルター本体を組み立てる
底面フィルター本体の組み立て方法や使い方は難しいものではありません。下の画像は底面フィルターの取り扱い説明書の抜粋です。
商品によって組み立てや使い方・特徴の多少の違いはありますが、基本的には パイプを組み立て、底面本体に設置 するだけです。
構造は単純なので、底面フィルター本体の組み立てで困ることはないでしょう。
使い方としても比較的簡単に使用できます。
底面フィルターの使い方を解説
次は底面フィルターの使い方についてです。
底面フィルターを組み立てたら水槽に設置しましょう。使い方・設置方法なども画像や動画付きで解説します。
使い方➀ 底面フィルターの設置場所を決めて設置する
外観や使いやすさを考慮して底面フィルターの設置場所を決めます。
パイプが水槽のど真ん中にあると邪魔ですし、水槽の手前側に来ても外観がいまいちです。
底面フィルターの設置は、下の画像のように パイプが水槽の後方の左右どちらかの隅 になるように設置するのが一般的です。
詳しくは後述しますが、底面フィルターは一度セットすると 配置を変えることができない という使い方としての注意点・特徴があります。
吐水パイプ・底面フィルターの位置は、エアポンプを設置する場所なども考慮して配置しましょう。
使い方➁ エアーポンプと底面フィルターを接続する
エアポンプを好みの場所にセットし、底面フィルターからのエアチューブをエアポンプに接続します。
エアポンプの位置は水面よりも高い位置に設置しましょう。
エアポンプからチューブが抜けた際の水漏れ予防のために逆流防止弁を取り付けるとベストです。
使い方➂ 底床材を底面フィルターの上に敷く
底床材をすすぎ洗いして底面フィルターを埋めるように敷き詰めます。
底面フィルターは“軽い”という特徴があります。
砂利を敷くのを大雑把にすると、底面フィルターの 位置がずれることもある ので、底面フィルターの位置がずれないように意識して底床材を敷いていきます。
使用する底床材によっては 底面フィルターに適さない底床材 もあるので、あとで解説する底面フィルターの「おすすめできない底床材」や「デメリット」を参考にしてください。
使い方➃ エアポンプの電源を入れる
あとは水槽に水を張って、エアポンプの電源を入れましょう。すると底床を通水した水が、吐水パイプから水が流れ出てきます。
底面フィルターに適さない2つの底床材
底面フィルターに適さない底床材は以下の 2つの特徴 があります。
栄養豊富な栄養系ソイル
栄養系ソイルからは豊富な栄養が少しずつ漏出する特徴があります。
そして底面フィルターでは底床材の隙間を通水させる特徴がありました。
そのためソイルの 栄養が底床にとどまらず 、水槽全体に流れ出てしまいます。
これでは水槽全体の栄養が豊富になり、コケの原因となります。
細かい粒の底床材
底面フィルターには多くの溝・穴があいており、そこから水を通水させる特徴があります。
その穴よりも細かい粒の底床材を使用すると、 底面フィルター内部に底床材が入り込んでしまう ため通水性が悪くなるか、最悪の場合底面フィルターが詰まってしまいます。
底床材を選ぶときは粒のサイズに注意しましょう。
底面フィルターに適した底床材
底面フィルターに適した底床材は、上記のもの以外であればOKです。
大きく言えば ある程度の粒の大きさがあること です。
さらに底床材が 多孔質 であれば、より濾過バクテリアが繁殖しやすいため効率的に濾過能力を高めることができます。
底面フィルターにおすすめの底床材で濾過能力を高める
それでは底面フィルターにおすすめの底床材を紹介します。
使える底床材はたくさんありますが、その中でも おすすめの底床材だけ を紹介します。
底床材によって濾過能力も左右されるので、できるだけ濾過能力を高める底床材を使いたいものです。
底面フィルターの定番!大磯砂・砂利
底面フィルターの相棒として最も選ばれている 定番の底床材 といえば、 大磯砂・砂利 です。
これらは形やサイズが異なるため、粒同士の隙間ができやすく、通水性に優れています。
使い方次第では何度も洗って使い回しもできる一生ものですし、メンテナンスに強い特徴もあります。
底面フィルターに限らず、水草水槽以外の多くのアクアリウムで広く利用されています。
有害物質吸着できる吸着系ソイル
吸着系ソイルは栄養は少なめですが、有害な物質を吸着してくれる特徴があります。
底面フィルターは底床材に通水させるため、有害物質もソイルの隙間を通ることになります。
そのため、吸着系ソイルの吸着機能がより効果的に発揮でき、濾過能力も高くなるのです。
ソイルは水草水槽に適していると思われがちですが、使い方としてはシュリンプ水槽にも愛用されています。
ソイルは水を弱酸性に傾ける特徴があります。弱酸性の水を好むシュリンプ水槽などでは、底面フィルターで吸着系ソイルの組み合わせも好まれています。
多孔質な溶岩石
溶岩石は細かく砕かれているためサイズ選びはきちんとしておきたいところです。
ですが、粒が凸凹しているので砂利よりも通水性が高く、多孔質素材なのでろ過バクテリアの繁殖も砂利よりも上という特徴があります。
溶岩石は角が多く尖っている特徴もあるため、底床材に口を突っ込むようなコリドラスなど「底モノ」とよばれるプレコ・ナマズ系の飼育ではケガのリスクがあります。
濾過能力を高めたいのはもちろんですが、飼育する熱帯魚の特徴に合わせることも意識したいですね。
下には溶岩石を敷いて、上層に丸い砂利を敷くという使い方をするとコリドラス水槽でも使えそうです。
熱帯魚飼育。底面フィルター7つのメリット
熱帯魚飼育で底面フィルターが選ばれているのは、濾過能力が高いのはもちろんですが、当然メリットとなる特徴が多くあるからです。それでは底面フィルターのメリットを確認してみましょう。
底面フィルターのメリットは7つあります。
底床が多いほど生物濾過が強力
底床全体が巨大な生物ろ過のフィルターになることを前述しました。底床材で生物ろ過を効かせることができるのは大きなメリットです。
また、 底床材を多く・厚くすれば、単純にろ材が増える ことになります。
エアレーションを兼ねることができる
エアポンプを動力とした底面フィルターは、当然エアレーションをかけることができます。
エアレーションをすることで生物ろ過も効かせるという特徴はうれしいメリットです。
ただし、水中モーターを動力としている場合はエアレーション能力はほとんどありません。
エアレーションに関する詳しい記事はこちらから
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エアレーションの方法と効果!効果的なエアレ・隠れエアレも紹介
底床に有害物質発生リスクが低い
通水性が悪ければ水が淀み、酸素が欠乏して嫌気性細菌がなど有害なものが発生するリスクが高くなります。
通水性の高い特徴のある底面フィルターは底床材への酸素の循環もできているので、有害物質の発生のリスクが低くなる特徴・メリットがあります。
安価な初期費用で高い生物ろ過
底面フィルター本体は安価という特徴があります。エアポンプタイプの底面フィルターならほとんどのメーカーものもが1,000円以下で入手できます。
参考のため、60㎝用の底面フィルターを一部紹介しておきます。
安価で強力な生物ろ過を得ることができる特徴はうれしいメリットです。
稚魚や稚エビなどの吸い込み事故の心配がない
フィルターの 事故の定番 といえば、 稚魚や稚エビの吸い込み でしょう。
フィルターメンテナンスで大量の稚魚・稚エビがフィルターに入り込んでいることも珍しくありません。
その点、底面フィルターの通水の勢いはほとんどないので、水流で稚魚・稚エビを底床奥底に吸い込むということがないという特徴・メリットがあります。
また、シュリンプなどは水質の悪化にも敏感なので、濾過能力の高い底面フィルターとは相性がいいです。
水槽上部・周囲のスペースを確保できる
上部フィルターだと水槽上部を半分程度ふさいでしまいますし、外部フィルターなら水槽下・周囲に設置スペースが必要となります。
底面フィルターならエアポンプを設置するだけなので水槽上部や周囲のスペースをほとんど必要としません。
組み合わせやカスタマイズが簡単
前述した通り、底面フィルターなら周囲のスペースを確保できる特徴があるため、上部フィルターや外部フィルター、投げ込みフィルターなどのと併用も可能です。
底面フィルターだけでは物理ろ過が脆弱なため、他のフィルターの併用もしたいところです。
そんな底面フィルターなのでほかのフィルターが併用しやすいという特徴はうれしいメリットです。
併用だけではなく、他のフィルターとの連結などのカスタマイズがしやすい特徴もメリットのひとつです。
カスタマイズについては後から紹介します。
熱帯魚飼育。底面フィルター7つのデメリット
熱帯魚飼育で底面フィルターにはたくさんの嬉しい特徴・メリットがありましたが、7つのデメリットもあります。
デメリットも把握して、自身のアクアリウム・熱帯魚飼育に底面フィルターが向いているのかどうかを考えてみましょう。
物理ろ過が皆無に等しい。沈殿したゴミの掃除を
前述したところもありますが、底面フィルターは生物ろ過一択です。
底床表面にフンやゴミが沈むだけで“ゴミを濾し取っている”というのであれば、それは物理ろ過ともいえるかもしれません。
しかし一般的にはそれは物理ろ過ではなく、 ゴミが沈んでいるだけ でしかありません。フンや水草の切れ端、エサの食べ残しはアンモニアを発生させるので水槽外へ出したいですね。
ゴミやフンが出やすい水槽であれば、プロホースなどを利用して底床掃除を頻回に行うことで補う必要があります。
もしくは、上部フィルターなど 物理ろ過を得意とするフィルターの併用 がおすすめです。
上部フィルターに関する詳しい記事はこちらから
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上部フィルターの使い方!特徴をメリット・デメリットから紹介
底面フィルターのろ材となる底床材のメンテナンスの方法は下の動画を参考にしてください。
水草育成水槽には不向き
水草水槽では、水草が底床材の隙間に根を張り巡らせるため、通水が妨げられるため底面フィルターは不向きです。
また、成長した水草では底面フィルターにまで根が絡んでいることもあり、水草を抜いたり差し替えをする際に “抜けにくい”“根を傷める” という原因にもなります。
底面フィルターに根が絡んでいるということは底面フィルターの溝・穴をふさいでいることでもあるので、 通水性が妨げられている ということでもあります。
水草育成のために栄養系ソイルを利用するなら、栄養が水全体にいきわたりコケの原因になります。
他にも、二酸化炭素を添加していてもエアレーションにより二酸化炭素が空気中に逃げてしまうので、効率的な二酸化炭素の添加ができません。
メンテナンス・掃除の手間がかかる
底面フィルターは水が水槽の底に向かって流れるため、ゴミも当然底床に沈殿します。沈殿がひどくなると砂利の隙間を塞いでしまうので通水性を低下させてろ過能力も低下します。
そのため 底床掃除の頻度が多くなる ので、メンテナンス・掃除の手間がかかってしまいます。
効果的に使うには知識と経験が必要
底面フィルターの設置が簡単であることはもう知っていることだとは思いますが、使用するエアポンプや底床材によってろ過能力が変化してきます。
底床材が薄すぎるとろ過バクテリアの量は少なくなりますし、極端に厚く敷いてしまうとそれだけで通水性が悪くなります。
どのくらいのエアポンプを使ってどのくらいの厚さで底床材を敷くのかなど、ある程度の勘や知識、経験があるほうが、より効果的に底面フィルターを活用できます。
だれでもが“底面フィルター初心者”からスタートするのですが、はじめは 思ったような効果が得られない こともあるかもしれません。
利用できる底床材が限定される
前述したように、底床材には底面フィルターに向き・不向きのものがあります。
水草水槽で底面フィルターを利用する人は滅多にいないと思いますが、 “栄養系ソイル・パウダーソイルが使えない” というのはデメリットでしょう。
設置後の取り出しはリセットを意味する
底面フィルターは水槽の最も下層に設置するため、底面フィルター本体を取り除くときはリセットの作業が必要になってきます。
底面フィルター設置をする前に、 本当に底面フィルターを設置したほうがいいのか を検討してみましょう。
水流が発生しにくい・弱い
エアレーションの勢いで通水させているので水流が弱いという特徴がありました。
熱帯魚が水流に向かって泳ぐ姿を鑑賞したいということであれば、水中モーターや別のフィルターを設置して水流を作る必要があります。
底面フィルターがおすすめの熱帯魚・アクアリウム
底面フィルターがどんなものなのか。メリット・デメリットまでを完全に紹介してきました。
これまでのことを踏まえて、底面フィルターがおすすめのアクアリウムはどんなものか考えてみましょう。
エビ・シュリンプアクアリウム
シュリンプやランチュウ・ベタなど 水流を好まない生体 もいます。
静かな環境でゴミが出にくいようなエビ・シュリンプ水槽には、底面フィルターがうってつけです。
稚魚・稚エビ育成水槽
稚魚や稚エビなど、極小の生体を吸い込まないということを前述しました。
水流・吸い込みの強いフィルターでは、もしかしたら稚魚・稚エビを全て吸い込んでしまうかもしれません。
その点、底面フィルターでは吸い込む心配がないので安心して利用できます。
小型水槽では外掛けフィルターよりも頼れる
小型水槽、とくに30㎝以下の水槽では、設置できる規格の濾過能力の高いとされる上部フィルターがありません。
物理ろ過なら外掛け式フィルターや投げ込み式フィルターで賄えますが、強力な生物ろ過を効かせることはできません。
このような小型水槽では外掛けフィルターよりも、底面フィルターの生物ろ過が頼りになります。
外掛け式フィルターに関する詳しい記事はこちらから
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外掛け式フィルターの特徴と使い方。簡単な改造や工夫で濾過強化も!
ローチやコリドラスなど底物系熱帯魚の飼育
ローチやコリドラスなどの底モノを住処とする熱帯魚は、底床の影響を受けやすい特徴があります。
とくに底床材に潜るような熱帯魚なら底床材をかき回し、底床材に混ざっている有害物質を水槽内にまき散らすこともあります。
底面フィルターでは有害物質・嫌気性菌が発生しにくい特徴があるので、これらのリスクが低くなります。
水質の変化に敏感な生体を飼育する場合
生物ろ過能力の高い特徴と有害物質が発生しにくい特徴のある底面フィルターは、水質の変化に敏感な生体を飼育するのに向いています。
この面からもシュリンプ水槽などにはお勧めです。
水流を作りたくないアクアリウム
ベタや金魚など、水流を好まない生体もいます。ろ過能力が高く、水流ができない環境を好むアクアリウムは比較的多くあるものです。
底面フィルターは強い生物ろ過と弱い水流を兼ねているので、 ヒレの大きなベタ・熱帯魚やランチュウなど 水流が苦手な種類にはうってつけです。
底面フィルターが不向きな熱帯魚・アクアリウム
一方で、底面フィルターが不向きなアクアリウムもいくつかあります。
前述した部分もありますが、紹介していきます。
ソイルを使った水草レイアウト水槽
これまで解説してきたとおりです。
とくに栄養系ソイルを使用した水草水槽での底面フィルターの使用は、 何のメリットもない といっても過言ではないかもしれません。
水質の変化に強い生体の飼育
グッピーやネオンテトラ、その他パイロットフィッシュに用いられるような、水質の変化に強い熱帯魚の飼育ではあまり意味をなさないかもしれません。
とはいえ、底面フィルターのメリットを考えてみると全く意味がないとも言い切れません。
水流をつけたい熱帯魚の飼育
細身のテトラ系(ネオンテトラ・ラミーノーズテトラ等)など水流を好む熱帯魚の飼育ではある程度の水流があったほうが、本来の生態を楽しむことができます。
水流がないといけないわけではありませんが、水流に向かって一方に泳ぐ姿を鑑賞するにはある程度の水流を必要とします。
底面フィルターだけでは水流がほとんどないので、水流をつけることができません。
底床が広い大型水槽
範囲が広すぎるとエアポンプだけの力では広い範囲の底床の通水を確保することが困難です。
底面フィルターの通水を保つのにはエアポンプの強さも重要ですが、一般的に底面フィルターは60㎝までの水槽で利用されているようです。
それ以上の規格水槽になるとうまく機能しない可能性があります。
底面フィルター購入時の注意点
底面フィルターはエアポンプがなければ機能しません。
もしエアポンプの予備がないのであればエアポンプの購入を忘れないようにしましょう。
また、底面フィルターの底になる部分・BOX部分が水槽の底面積より小さすぎることもあります。
底面フィルターを購入する際は、サイズの確認をしましょう。サイズが小さいようであれば、追加でBOX部分だけを追加購入することも可能です。
底面濾過のカスタマイズ。上部フィルターや外部フィルターとの併用も
底面濾過の基本的な使い方はすでに紹介した通りですが、底面濾過を改造・ちょっと違った使い方をすることもできます。
上部フィルターや外部フィルターなどと併用することはもちろんですが、直結させて底面濾過の濾過能力強化をさせることもできます。
改造・工夫。直結タイプ。上部フィルタ-と併用も
底面フィルターを外掛け式濾過や上部フィルターに直結させ、通水量をアップして生物ろ過を強化する改造です。
改造といっても外掛け式では購入したときから直結で使えるものもあるため、初めからそのようなものを選ぶのもいいですね。
上部フィルターと併用・直結させるにはホームセンターなどでホースやパイプを準備して接続させる必要があります。
底面濾過の吹き上げ。外部フィルターとの併用も
底面濾過の拭き上げタイプとは下の画像のように、吐水口から水を送り込んで底床材の底から上部に向けて水を吐出させるものです。
吹き上げ式で利用しているという人もほとんどいないようですが、このように利用している人がいるのも事実です。
どのようなメリットがあるのかを調べてみましたが、いまいち納得のいくようなものはなかったので詳しい解説は他のサイトを参考にされてください。
吹き上げ式では排水パイプを底面フィルターに接続させていますが、吸水パイプを直結させれば通常通りの底面フィルターとして利用できます。
おわりに
今回は底面フィルターについて詳しく掘り下げてまとめてみました。
水草水槽との相性は悪いようですが、砂利などを敷いた熱帯魚飼育水槽ではほぼ全般で活躍できるフィルターではないかという印象です。
水草水槽では使えないようなことを言いましたが、私は砂利の水槽で陰性水草水槽を楽しんでいるときは底面フィルターを利用していました。
底床に肥料を埋めないことと陰性水草を楽しむというとこでは充分に機能してくれていたと思います。
特徴としては底面フィルターは生物ろ過の強化に最適というところが最も覚えておいてほしいところです。
使い方も比較的簡単なので、自身のアクアリウムに適切なフィルターだと感じたらぜひ利用してみてください。
最後まで読んでいただいてありがとうございます!(^^)!
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