流動フィルターの特徴と使い方。
特徴や使い方を図・画像で解りやすく解説。
自作方法と既製品も紹介します。
流動フィルター の仕組みは以前からありますが、趣味としてのアクアリウムで採用されはじめて数年程度です。
それにも関わらず、着実に人気があり、人気だけではなく 効果 も注目されています。
流動フィルターで注目すべき特徴はろ材が常に流動していることです。
流動フィルターの 特徴や使い方 を図や画像を使いながら解りやすく解説します。
また、「既製品ではどのようなものがあるのか」から、流動フィルターの 自作方法 も動画を交えながら解説します。
流動フィルターってどんなフィルター?
流動フィルターは少し前述しましたが、ろ過槽で ろ材が常に動いている・流動している フィルターです。
外観の一例を挙げると、次のようなものがあります。
画像よりも動画の方がイメージがつきやすいでしょう。
いかがでしたか?白い球状のろ材がグルグルと循環していましたね。
このような流動フィルターがなぜ着目されているのかについても、しっかり解説していきます。
流動フィルターは水処理場でも活躍
流動フィルターが個人の趣味としてのアクアリウムとして出てきたのはまだ新しいものです。
呼び名は違うようですが、もともと 水処理場で採用されている ろ過方式です。
水処理場の流動フィルターについて詳しくはわかりませんが、【流動床担体】等と呼ばれているようです。
私たちが安心して利用している水を作るためにも利用されている流動ろ過・流動フィルターは、水処理分野で利用され続けており、ろ過効果はこれまでの 水処理上での実績に裏付け られています。
また、ペット用品や熱帯魚などの販売でも有名な“チャーム”でも、次の画像のように流動フィルターで生体の管理をしているそうです。
このように、私達の知らないところで流動フィルター・流動ろ過は利用されているので、 安心して利用できるろ過方式 であることは自信をもって言えそうです。
流動フィルターの3つの特徴
流動フィルターの概要がわかったところで、次は流動フィルターの特徴について解説していきます。
特徴➀ ろ材が流動して効率的に生物ろ過
これまでのフィルターではろ材がろ過槽で動き回ることはありませんでした。
積もったろ材に水をかけ流すだけだったので、濾過槽の一部のろ材には通水性が悪い部分が生じたり、止水域ができていました。
しかし、流動フィルターは ろ材そのもの がろ過槽を動き回ります。
つまり ろ材全体にまんべんなく通水 することができるので、ろ材のすべてが 効率的に生物ろ過 を効かせることができる特徴があります。
特徴➁ ろ過能力が安定している
これまでのフィルターでは使用し続けることでリングろ材などがフンやゴミなどで目詰まりするためすすぎ洗いが必要でした。
すすぎ洗いをすることでろ材の目詰まりが改善されますが、ろ過バクテリアもすすぎ流してしまうことになっていたのです。
ところが、流動フィルターでは先ほどの動画を見ればわかるように、常にろ材が動き回っています。
これは、 常にすすぎ洗いされている ようなものです。
つまり、常にすすぎ洗いされている状態なので目詰まりすることがほとんどなく、すすぎ洗いによる ろ過バクテリアの減少・生物ろ過能力の低下をきたしにくい という特徴があります。
特徴➂ 止水域がなく嫌気性バクテリアの発生をおさえる
止水域があると酸素供給が滞り、嫌気性バクテリアが発生するリスクが高くなります。
ろ過槽の止水域はもちろんですが、底床材の内部にも嫌気性バクテリアが発生しやすい状況があります。
嫌気性バクテリアはアクアリウムにとって有害とされているので、できるだけ発生させたくないものです。
前述したように流動フィルターでは 止水域がない ので嫌気性バクテリアが発生しないという特徴があります。
流動フィルターの動力について
流動フィルターのろ材を循環し続けるためには水流が必須です。
流動フィルターを稼働・水流を発生させるための動力としては、主に2種類があります。
流動フィルターの動力、水中モーター
流動フィルターの動力のひとつは、水中モーターなどによるものです。
水中モーターに限らず、水中モーターや外部フィルターの吐水を流動フィルターに流し込みます。
これによって流動フィルターの濾過層に水流が生まれ、ろ材が循環し続けます。
流動フィルターの動力、エアーポンプ
エアポンプが動力となるのは、流動フィルターを自作する場合などです。
多くは投げ込み式フィルターにボトルを差して自作することが多いようです。
エアポンプからエアーが排気され、エアが上昇することで流動フィルター内に水流がうまれます。
流動フィルターのメリット
流動フィルターのメリットは次のようなことがあります。
ろ材のメンテナンスがほぼ不要
流動フィルターのろ材は常に流動しているため汚れが付着しにくく、常にすすぎ洗いされているような流動をしているため、メンテナンスがほぼ必要ありません。
ろ材全面が効果的に使える
ろ材が常に流動しているためろ材全体にまんべんなく通水され、ろ過バクテリアへの酸素供給も充分に行われます。
ろ材全面を効果的に効かせることができます。
少量のろ材で大きなろ過能力
ろ材全体が効率的に生物ろ過を効かせることができるため、フィルターが小さく、ろ材が少量でも充分なろ過能力を発揮します。
ろ材の目詰まりが起こらないことも少量のろ材で大きなろ過能力が発揮できる要因のひとつです。
流動フィルターのデメリット
流動フィルターはメリットばかりではなく、やはりデメリットもあります。
物理ろ過能力がない
流動フィルターは濾過層に水流をつけてろ材を流動させるだけなので、物理ろ過能力が一切ありません。
そのため、先に出している図のように外部フィルターや投げ込み式フィルターなどと併用する必要があります。
投げ込み式フィルターに関する詳しい内容はこちらから
↓↓↓
投げ込み式フィルターのメリットやデメリットから見えてくる特徴や使い方!水作エイトコアも紹介!
既製品は比較的高価
既製品の本体はかなり小型ですが、その価格はなかなか・比較的高価です。
ろ過能力が高いのはうれしいですが、価格が高価であるというのはちょっと辛いところです。
流動フィルターのクチコミは
流動フィルターの利用者はまだ少ないのですが、どんな口コミがあるのかを調べてみました。
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〇 45㎝水槽で小型魚60匹飼育。流動フィルターだが一匹も死ぬことなく元気。濾材が循環しているのを見ているだけでも楽しい。足し水だけだが水の臭いもなく透明度も高い。
〇効果は高いがろ材の量に比べて価格が高い。
〇25ℓ程度の水槽で金魚4匹とミナミヌマエビ100匹以上を飼育しているがアンモニア・亜硝酸濃度は常にゼロ。
〇濾材としての性能は間違いないが、値段が高い。
ちなみにですが、私も自作した流動フィルターを1500㎝水槽で使用しています。
この水槽で、金魚5匹程度とアルビノコチョウザメを飼育しています。
下の動画は、以前に撮影したものです。私の自作した流動フィルターも映り込んでいます(^^♪
自作なので見た目は良くありませんが、スポンジフィルターと組み合わせて使用するだけで、生体にトラブルが発生することはありません。
流動フィルターは自作も可能
流動フィルターは見た目さえこだわらなければ、自作は比較的簡単です。
私も自作系は得意ではありませんが、私にも作ることができたので皆さんでも簡単に作れるのではないかと思います。
自作の例をいくつか動画で紹介したいと思います。
流動フィルター用のろ材はその辺じゃ購入できない・販売していないと思うので通販で入手することになると思います。
流動フィルター用のろ材 は下のものになります。
ボトルを差し込むだけの簡単自作
この動画の改造では【ロカボーイ】という投げ込み式フィルターに、ろ材を入れたボトルを差し込むだけの簡単自作です。
まずは動画を確認してみましょう。
空気の逃げ道となる穴を複数開けなくてはなりませんが、ドリルがあれば手間はほとんどかかりません。
ドリルがなければ、キリを使用したり、ライターなどで熱した細いドライバーを突き刺すなどでも穴が開きますね。
いずれにしても自作・改造などは自己責任でくれぐれもケガをしないように注意しましょう。
これは投げ込み式フィルターを使用していますが、私はスポンジフィルターに直結しています。
エアレーションが上にさえ上昇すればスポンジフィルターだろうが投げ込み式フィルターだろうが効果は同じです。
エアレーションに関する詳しい記事はこちらから
↓↓↓
エアレーションの方法と効果!効果的なエアレ・隠れエアレも紹介
外掛け式フィルターにろ材を入れる
今度の自作は、外掛け式フィルターに流動フィルターのろ材を入れるだけの簡単自作?です。
純正の濾過マット?を装着しないため物理ろ過は期待できませんが、比較的簡単な自作方法だと思います。
使わなくなった外掛け式フィルターがあれば活用してみたいですね。
外掛け式フィルターに関する詳しい記事はこちらから
↓↓↓
外掛け式フィルターの特徴と使い方。簡単な改造や工夫で濾過強化も!
おわりに
アクアリウムとしてはまだまだ歴史の浅い流動フィルターですが、水処理場などでは以前から利用されていた濾過方法なので実績は問題ないと言えますね。
既製品を購入すれば見た目もとてもいいのですが、価格が高いのが個人的には残念な点です。
とはいえ効果は私もすごいと感じていますし、興味がある方はぜひ自作か既製品を購入するかしてみてはどうでしょうか(^^♪
アクアリウムでは自作も楽しみのひとつですね!
最後まで読んでいただいてありがとうございます!(^^)!
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