水槽用のヒーターの種類を紹介。
ヒーターの特徴を理解して選びましょう。
おすすめのヒーターの選び方!
水槽用のヒーターは熱帯魚を飼育するのに欠かせない備品です。
ヒーターには4つの種類があり、それぞれに使い方や特徴が異なります。
ヒーターを選ぶ前に、それぞれのの特徴を理解してヒーターを選びましょう。
おすすめのヒーターの選び方。自分の水槽にぴったり・やりたいアクアリウムに適したヒーターの選び方まで紹介します。
水槽用のヒーターとはどんなものか
水槽用のヒーターには以下の4つの種類があります。
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・ 温度固定オートヒーター
(サーモ・ヒーター一体型)
・ 水温可変型ヒーター
(サーモ・ヒーター一体型)
・ 分離型ヒーター
(サーモ・ヒーター分離型)
使い方はもちろん、外観も多少の違いがあります。詳しくは後述していきますが、外観的には次のようなものです。
ヒーターを水槽内に設置することで、アクアリウムの水温を調整します。
ヒーターにはヒーターとサーモスタットがある
水槽用のヒーターは4種類といいましたが、構造上は水を温める ヒーター と水温を感知する サーモスタット に分かれます。
それぞれの役割は以下のようなものがあります。
水槽用ヒーターの役割
水槽用ヒーターの役割は 水を温める・保温すること です。
とくに寒くなる時期では ヒーターの利用は必須 です。
サーモスタットの役割
水槽用のサーモスタットの役割は 水温を感知すること です。
ヒーターのように水を温める役割は一切ありません。
ヒーターとサーモスタットの連携・関係
ヒーターは水を温める役割がありますが、ヒーター単体だけでは永遠と温め続けるので熱帯魚が住める環境ではなくなってしまいます。
サーモスタットは水温を感知する役割がありますが、感知するだけではただの水温計です。
ヒーターとサーモスタットが連携することがアクアリウムでは必須です。
ヒーターが水を温め、サーモスタットが設定した水温になったのを感知するとヒーターの稼働を停止させます。
そして水温が下がったのを感知するとヒーターへ加温するように指示を出します。
アクアリウムではこのようにヒーターとサーモスタットが連携することで、うまく水温調整をしていきます。
ヒーターなし。水温低下で起こること
熱帯魚といわれる種類の魚の多くは熱帯地域で生息しているものが多く、22℃以上~27℃程度の水温で活動しています。
水温が 20℃以下 になると活動が低下することもありますし、18℃以下では動きが鈍くなり、 15度以下 では死んでしまう熱帯魚もいるといわれています。
ヒーターの種類は4つ
水槽用ヒーターは主に3種類ですが、細かく分けると4つあります。
それぞれのヒーターのメリットとデメリットも含めて紹介します。
一例としてGEXの60㎝用の150wヒーターで、それぞれの種類がどのくらいの価格なのかも紹介しているので参考にしてください。
シンプルな温度固定オートヒーター
温度固定オートヒーターは下のようなものです。
ほとんどの温度固定オートヒーターの水温は26℃に設定されており、それ以上加温できないタイプのヒーターです。
コンセントからヒーター本体まで一本のコードだけの作りでとてもシンプルです。
温度固定オートヒーターのメリット
温度固定オートヒーターのおすすめしたい点・メリットは以下のようなものがあります。
-
・ 構造がシンプルでコードがかさばらない
・ 設定温度を気にする必要がない
・ 設置や使い方も簡単
・ 比較的安価である
温度固定オートヒーターはとにかく取り扱いが容易で、 初心者にも簡単 に利用しやすい特徴があります。
温度固定オートヒーターのおすすめできない点・デメリット
次に温度固定オートヒーターのおすすめできない点・デメリットを見てみましょう。
-
・ 設定温度が変更できない
・ 交換時の費用がかさむ
設定温度が変更できないのは使い方がシンプルでメリットでもありますが、水温を変えたいときにはデメリットになります。
ヒーターとサーモが一体型なので、交換すると時にはまるごと交換が必要です。
次に紹介する水温可変型ヒーターほどではありませんが、交換時の費用が高くなります。
シンプルで設定温度を変えれる水温可変型ヒーター
水温可変型ヒーターは、先に紹介した温度固定型ヒーターに水温調整機能を加えたもので、舌のようなものがあります。
水温調整機能がついても見た目はほとんど変わらず、一本のコードでスッキリまとめられています。
水温調整のダイヤルがありますが、目立って気になることもないでしょう。
水温可変型ヒーターのおすすめしたい点・メリット
水温可変型ヒーターのおすすめしたい点・メリットについてです。
・ 構造がシンプルでコードもかさばらない
・ 水温調整機能がある
・ 設置や使い方も簡単
簡単にまとめると、 シンプルに使える上に水温調整機能まである というとてもうれしいメリットがあります。
水温可変型ヒーターのおすすめできない点・デメリット
水温可変型ヒーターのおすすめできない点・デメリットはひとつだけです。
唯一のデメリットは 交換時の費用が高い ということのみです。
水温調整がついて設置もシンプルですが、交換のたびに“ヒーター・サーモ・水温調整機能”のすべてを取り換える必要があります。
そのため、これらのヒーターの中では最もコストが高くなる種類なのです。人気の種類なのですが、この点が最もおすすめできない点です。
参考にしたの商品の価格をチェックしてみてください。
コスパの高いのヒーター・サーモ分離型
ヒーターとサーモスタットが分離でき、コストパフォーマンスの高いヒーターです。
メリットもありますが、あまりおすすめできない点もあるのも事実です。
分離型のおすすめの点・メリット
ヒーターとサーモ分離型のおすすめな点・メリットは次のようなものがあります。
・ 水温調整機能がある
・ 交換部品はヒーター部分だけで安価
・ サーモスタットは10年程度使用できる
このようなおすすめポイントがあります。
交換は基本的にヒーター部分だけとなり、サーモスタットと水温調節機能の部分は10年も使い回しができるところがおすすめです。
分離型のおすすめできない点・デメリット
分離型は温度固定型や水温調整タイプとは全く異なるおすすめできない点・デメリットがひとつだけあります。
それは コードが多く設置が複雑で外観も損ねやすい というデメリットです。
ヒーターにコードがあるのは当然ですが、分離型ではそれとは別にサーモの水温センサーのコードも水槽内に設置しなければなりません。
分離しているからこそおすすめできる点もあれば、分離しているからこそおすすめできない点も出てくるのです。
GEXの150wがなかったので160wで参考にしてください。
間違えないで!ヒーター単体型
このヒーター単体型は これ単体で使用することはありません 。
これは上記の分離型の交換パーツであるヒーターです。
水槽に設置してコンセントに差せば加温を始めますが、これは水温調整機能のない ただのヒーター です。
つまり電源が入っている間は加温し続けるため、これ単体の使用は水温を過剰にあげてしまうだけです。
初心者でありがちなミスなのですが“安価で水が温められるなら…”と、選んでしまうこともあるようです。
パッと見た目が水温固定型ヒーターに似ているので注意しましょう。
サーモスタット機能のない取り換え用のヒーターなので、安価に購入することができます。
水槽・水量との適応ワット一覧
ヒーターの梱包・外箱・取説をみれば、水槽・水量との適応ワット数は記載されています。
念のため一覧として紹介しておきます。
この表を参考にして、自身のアクアリウムに適したヒーターのワット数を選んでください。
ヒーターで注意・意識したいこと。安全対策
熱帯魚飼育で必須となるヒーターですが、もちろん使用する上で注意しておきたいこと・意識しておきたいことがあります。
安全対策の点も含めて把握しておきましょう。
ヒーターは毎年交換の消耗品
ヒーター本体部分は毎年の交換が推奨されています。
価格は様々ですが、水温のトラブルを防ぐためにも毎年の交換を心がけましょう。
水温計を使用すること
ヒーターの寿命は一年とされていますが、それよりも早期にダメになることもありますし、一年以上使用する人も多いものです。
ヒーターの異常・故障は水槽を見ただけでは分かりにくいものです。
ヒーターのトラブルを早期発見するためにも、水温計を使用して水温がいつもと違わないかなど観察をすることをおすすめします。
水温計もわかりやすいデジタル式と昔からのタイプとあります。好みのものを使うといいですね。
私は簡単に水温が確認できるデジタル式を利用しています。
予備のヒーターを常備する
寒くなってヒーターが故障した場合、すぐに交換するヒーターを購入できればいいですが、仕事などいろんな都合ですぐに準備できないこともあると思います。
真冬でヒーターが故障してすぐに取り換えることができない場合は、水温低下により熱帯魚が体調を崩すこともあります。
いざというとき のために予備のヒーターを常備するよう意識しておくことをおすすめします。
水槽サイズに合ったヒーターを
先ほど水槽サイズ・水量に合わせたヒーターのワット数を紹介しました。
小さいヒーターを使用すると目的の水温にするのに時間がかかり、ヒーターの加熱・稼働時間が長くなります。
これはヒーターの負担が大きくなるため、早期故障の原因となります。
また、大きすぎるサイズのヒーターを入れるのもリスクがあります。
水が温まりやすいためヒーターの負担は少なくなりますが、設定温度まで加温した後ヒーターは加温を中断します。
ところが、ヒーターがすぐに冷めるわけではありません。
オーブンやコンロなどと同様に、加熱したものはしばらく熱いままです。このヒーターの余熱(?)により水温が過剰に上がってしまうことも考えられます。
できるだけ水槽・水量に合ったワット数選びを意識することをおすすめします。
サーモスタットの選び方
ヒーターの選び方ばかり紹介していますが、分離型ヒーターではサーモスタットも選ぶ必要があります。
初めて購入する場合はヒーターとサーモスタットが同梱されたものを購入することが多いと思いますが、もしかしたらサーモスタット単体だけで購入することもあるかもしれませんね。
サーモスタットにも 適合ワット数 があります。
例えば200wまでが適合のサーモスタットを選んだ場合は、ヒーターも200wまでのものを選ばなければトラブルの原因になります。
水槽を大きくするかもしれないという場合は、サーモスタットのワット数をおおきな物で選ぶのがおすすめです。
安全機能のあるヒーターを選ぶ
2017年現在で、国内メーカーで生産されている水槽用のヒーターは、全て【安全機能付き】です。
震災等で水槽が割れるなどして、ヒーターの空焚きが原因とみられる火災が起こりました。
そのようなことを受け、ヒーターが原因となる火災を予防するために、現在は安全機能付きのものしか作れないようになっています。
火災の原因となるようなリスクもゼロではない
前述したとおりですが、火災予防のために安全機能のあるヒーターばかりだとは思います。
しかし海外のヒーターを使用しているという場合は、安全機能がついているのかをチェックしておくことをおすすめします。
昔の商品が売れ残っている場合は安全機能が付いてないこともあるかもしれないので、注意書き等は見るようにしましょう。
その他、水槽用ヒーターによる火災の情報などはこちらを参照ください
↓↓↓
(東京消防庁サイト)
ヒーターカバーを設置しよう
ヒーター部分を覆うように設置するのが“ヒーターカバー”です。
これは購入時から装着されているものもあれば、そうでないものもあります。
ヒーターカバーがついてない場合、熱帯魚がヒーターに触れて火傷をする可能性があります。
そういったトラブルがないように、ヒーターカバーを取り付けることをおすすめします。
ヒーターカバーを後でつけると、カバーのサイズが合わないこともあります。
そのため、あらかじめカバーがついているヒーターを購入することをおすすめします。
ヒーターの設置方法に注意
ヒーターは立てて設置できるタイプのものもありますが、横向き設置用で作られたものもあります。
縦向き設計のもの以外は必ず横向きに設置するようにしましょう。
ときどきヒーターが見えないように、底床に埋めて使用する人もいるようです。
しかしこの方法では、ヒーターを埋めることで底床に熱がこもります。そのこもった熱をサーモが感知して埋めた部分だけを温めて、周囲は温まりにくいということになります。
このヒーターはこんな人におすすめ
これまで解説してきたように、ヒーターにも種類があるためどれを選んでいいか迷うこともあるかもしれません。
そこで「このヒーターはこんな人におすすめ」というものを紹介します。
一例としてはメーカーは問わず、150~160w規格のものを紹介しています。
温度固定オートヒーターがおすすめな人
温度固定オートヒーターには構造も使い方もシンプルで比較的安価であるというメリットがありました。
このメリットを活かせる、温度固定オートヒーターがおすすめなのは人は次のような方です。
-
・ 初期費用をかけたくない
・ アクアリウムが1年続かないかもしれない
・ 26度設定があれば充分
・ とにかくシンプルに“温めればいい”
多くの熱帯魚は26度で飼育できるので、ほとんどの場合は温度固定オートヒーターで不都合はありません。
また、「アクアリウムを始めたけど長続きするか不安」という場合も、この安価なヒーターで様子を見るのも良いでしょう。
水温可変型ヒーターがおすすめな人
水温可変型ヒーターのメリットは【シンプルな構造】【水温調整機能】【設置が簡単】というものがありました。
そんな可変型ヒーターをおすすめしたいのは次のような方です。
-
・ シンプルに使って水温も調整したい
・ コードが多いのは嫌だ
・ 多少高いくらいは気にならない
・ アクアリウムを続けれるか不安だが水温調整が欲しい
・ .26℃以上の水温が適した熱帯魚を飼育する
・ 魚が病気になったらちゃんと治療してあげたい
水温可変型ヒーターは前述した温度固定オートヒーターに水温調整機能を付けたものなのでした。
魚が病気をしたときなどは水温を上げることもありますし、26℃以上の水温が適温の熱帯魚だっています。
初期投資としては分離型に比べると安価なので、アクアリウムを続けれるか不安というかたにもおすすめです。
分離型ヒーターがおすすめな人
分離型のおすすめポイントは【水温調整できる】【アクアリウムを続ける】【交換部品は安い】というようなメリットがありあしたね。
そんなメリットを活かせるような、下記のような方には分離型がおすすめです。
-
・ ずっとアクアリウムを楽しんでいる
・ アクアリウムは続けれそうだ!
・ 初期投資は高くても毎年を安く済ませたい
・ 水温調整機能が欲しい
・ コードが多くても問題ない
分離型は長期にアクアリウムを楽しむ方向けだと思います。
続けれるかどうかは予測でしかありませんが、アクアリウムもいろんなジャンルがあります。
水草水槽に飽きたら生体面水槽へ など、いろんなたのしみかたをしてみてほしいものです。
ヒーター・サーモの事故を防ぐためにできること
さて、ヒーターに関することは全て網羅してきました。
最後に、ヒーターやサーモのトラブル・事故で被害にあわないようにするための工夫があります。
ヒーターやサーモの故障はパッと見ただけじゃ解りにくいので、 気が付いたときには手遅れ ということもあります。
そうならないように、アクアリストがしているいろんな工夫を紹介します。
サーモを連結させる
とくに分離型です。サーモは10年程度使用できるといいましたが、極稀ですが、なかには1年程度で使えなくなることもあります。
サーモが故障するとヒーターが稼働し続けるため、熱帯魚が煮詰められることになります。
そこで サーモにサーモを接続して 、ヒーターを接続します。
これはひとつのサーモが故障した場合も、もう一つのサーモが稼働しているためサーモ故障時のトラブルを予防できるというものです。
サーモが余っているという人はやってみる価値はありそうです。
ワット数の低いものを2個使う
これは私もやっている、おすすめのやり方です。
多くのサーモにはヒーターが一つしか接続できませんが、下の画像のようなアダプタを使用することで二つ以上のヒーターを使用することができます。
水槽が300wのヒーター適応であれば、 150wのヒーターを2つ使用 するのです。
これは、ひとつのヒーターが壊れて動かなくなっても、もう一つのヒーターで加温できるため急激な水温低下を予防できます。
もちろん2つ稼働しているときよりは水温が下がりますが、熱帯魚が死んでしまうほどの水温低下はしないはずです。
いつもより水温が低いことに気づいて対処できるという方法です。
安価な交換タイプのヒーターとはいえ、私も毎年交換はしていません。
2本のうち古いほうを毎年交換して、最低2年は使いまわしています。
ちなみにこのやり方はメーカー推奨ではないので、自己責任でお願いします(;^_^A。
サーモに温度固定オートヒーターをつなげる
温度固定ヒーターにも水温を感知するサーモがついていますが、毎年交換を前提に作られているのか、サーモ単体に比べると耐久性が劣るようです。
温度固定オートヒーターのサーモだけが壊れた場合はヒーターが過熱し続けてしまいます。
そこで、オートヒーターのサーモが壊れても大丈夫なように、サーモスタットにオートヒーターを接続します。
こうすることでヒーターのサーモが壊れても、サーモ単体が動いていればそれによって加熱の制限がかけられます。
同様に、サーモ単体が壊れてもヒーターのサーモが動いていれば加熱制限もかけられます。
が、効率がいいとは言いにくいですね。しかしこういったことをしている方もいらっしゃるようです。
おわりに
今回は水槽に使用するヒーターについてまとめました。
ヒーターにもいろんな種類があるので、自分のアクアリウムに合ったヒーターを選ぶようにしましょう。
どのヒーターがいいのか迷ったら、おすすめのヒーターの選び方の部分を読み返してみてください(^_-)-☆
ヒーターに関する記事はほかにもたくさんのサイトにあるので、いくつか読み比べてみて選んでみるのもいいですね!
最後まで読んでいただいてありがとうございます!(^^)!
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