金魚水槽のフィルターの選び方。
飼育に適したフィルターは金魚の種類で異なることも。
フィルター毎に金魚飼育の向き不向きの点も紹介。
金魚の飼育 であまり意識しないで選びがちなフィルター。金魚にも種類があり、種類ごとの生態・特徴があります。
飼育に利用するフィルターも金魚の特徴に合わせて選ぶことで、金魚へのストレスを減らすことができます。
フィルターの選び方 次第では金魚が体力を消耗して死んでしまうこともあります。
今回は金魚の特徴や種類に合わせたフィルターの選び方をまとめました。
すでに利用しているフィルターが金魚の飼育に適していなくても、工夫次第で改善できることもあるので、是非一読ください。
金魚の飼育。フィルター選びは意外と難しい?
金魚の飼育でも必要になる フィルター 。
冒頭でもいいましたが「水をきれいにできれば何でもいいのでは?」と考えてしまうかもしれませんが、実はそうではありません。
フィルター選びを何も意識してなかった人にとっては、フィルターの選び方は意外と難しいと思われるかもしれません。
【金魚がどんな魚なのか】【自分の飼育している金魚の特徴は?】など、意識したほうがいい点がいくつかあります。
そんな金魚の種類ごとの特徴も後述しています。
金魚の飼育ではフィルター選びも重要ですが、ポイントさえつかめばフィルター選びはとくに難しいものではありません。
フィルター・ろ過器とは?フィルター・ろ過の基本
まずはフィルター(ろ過器)の基本、どんなものなのかをあらためて再確認してみましょう。
フィルター・ろ材の基本
フィルターには水をきれいにするための ろ材 を利用します。
ろ材・フィルターには 【物理ろ過】【生物ろ過】【吸着ろ過】の3種類 があります。
それぞれがどんな役割があるのかも再確認してみます。
物理ろ過とはこんなもの
物理ろ過を簡単にまとめると 【ゴミやフンを濾し取るもの】 をいいます。
フンやゴミを濾し取ることで、それより先にフンなどが流入することを防ぎ、それより先にある生物ろ過ろ材や吸着ろ過ろ材が効率よく働くようにします。
物理ろ過に関する詳しい記事はこちらから
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物理ろ過の基本情報やろ材の種類。物理ろ過強化まで紹介!
生物ろ過とはこんなもの
生物ろ過のろ材にはより多くの濾過バクテリアが繁殖しています。
濾過バクテリアは下の図のように、エサの食べ残しやフン、水草の切れ端・ゴミなどから発生する 有害なアンモニアを、より害の少ないものへ分解・変換 してくれます。
アンモニアが亜硝酸になり、亜硝酸はさらに害のすくない硝酸塩となります。
これを生物ろ過と言います。
生物ろ過に関連した記事はこちら
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生物ろ過【ろ材の種類】を紹介。おすすめろ材やろ材の特徴・選び方!
吸着・科学ろ過とはこんなもの
吸着・科学ろ過とは下の図のように、ろ材にアンモニアや色素・臭いの物質などを 吸着して水をきれいにする ものです。
吸着ろ過には生物ろ過のように物質を別のものに変換するような働きはありません。
吸着するだけなので、いずれは吸着できる限界に達してそれ以上は効果を発揮することができません。
そのため吸着ろ過ろ材は定期的な交換が必要です。
吸着ろ過に関連した記事はこちらから
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【吸着ろ過】ブラックホールの効果を検証!効果と使い方まとめ
フィルター・ろ過では生物ろ過が一番重要
ろ過には前述した3つの種類があります。どれも大切な役割が有りますが、一般的にそのなかでもとくに 重要なのは生物ろ過 です。
有害なアンモニアの量を減らすことができるのは生物ろ過だけです。
物理ろ過でフンは濾しとることができますが、水中に取り残されていることに変わりないので、アンモニアを発生させることに変わりありません。
吸着ろ過ならアンモニアを吸着することもできますが、吸着ろ過にも限界があるため過剰な期待はできません。
金魚飼育で重要なのは物理ろ過と生物ろ過
金魚は大きく成長することもありますが、フンの量も多いため、できるだけ確実にフンを濾しとる必要があります。
もちろん濾しとるだけではなく、濾しとったフンはすすぎ洗いします。
フンが多いためアンモニアの発生する量も多いのは言うまでもありません。
こういった点から、 金魚の飼育には物理ろ過と生物ろ過が重要 といえます。
フィルターを選ぶときにもこの2点を重要視しましょう。
金魚の種類と特徴を知る
ろ過についての基礎は終わりにして、次は金魚の種類やそれぞれの特徴を確認します。
金魚の種類や特徴を知れば、どんなフィルターが適しているのかみえてきます。
金魚の種類も100以上ありますが、大別すれば4つの種類に分かれるようです。
琉金の特徴
琉金の特徴としては、丸い体格をしていますが頭部は口の方向に尖るような形をしています。そして尾びれも大きく、出目金、土佐菌、ピンポンパールなどが琉金の種類にあたります。
琉金の種類は体格が丸く、ヒレも大きいことから水流の影響を受けやすい特徴があります。
つまり水流を苦手とする種類です。琉金の飼育では水流が弱い環境が適しています。
らんちゅうの特徴
らんちゅうの最大の特徴は 背びれがない ということです。ほかにも体高が低めで、筒に近いような体格をしています。小判のような形とも表現されています。
江戸錦、水泡眼、頂天眼などがこの種類に属します。
らんちゅうは体格が丸いうえに背びれもなく、これらは見た目からして泳ぎ・水流が苦手というのが解りますね。
オランダ獅子頭の特徴
オランダ獅子頭の特徴としましては、琉金のような体格や尾びれの形は似ていますが、大きな違いとしては頭部や顔に肉瘤がある種類が多いです。
オランダ獅子頭、丹頂、東錦、パールスケールなどがこの種類にあたります。
オランダ獅子頭の種類も体格から想像できるように、やはり泳ぎ・水流を苦手とします。
水流の少ない環境での飼育が好ましいです。
和金の特徴
和金は金魚の特徴は 原種であるフナに最も近い体格 をしており、丈夫で初心者にも飼育が最も向いているといわれています。
コメット、朱門金などがこの種類になります。
これまでの金魚の種類に比べると流線型の体格をしていることからもわかる通り、金魚のなかでも活発に泳ぎ回る特徴があります。
また、フナに最も近いことから水流をあまり苦手としません。明らかに強い水流でなければ適応することができます。
金魚の飼育に適さないフィルターも
金魚の飼育で重要なろ過が物理ろ過と生物ろ過であることと、金魚の特徴がわかりました。
そこで、どんなフィルターが金魚の飼育に適してないのかが見えてきたと思います。
物理ろ過が弱いフィルター
フィルターの種類も沢山ありますが、なかには物理ろ過能力が全くないものもありますし、物理ろ過能力が弱いフィルターもあります。
繰り返しになりますが、フンの多い金魚飼育では物理ろ過能力のあるものを準備したいものです。
水流が強いフィルター
金魚は水流を苦手とする種類がありましたね。
フィルターによっては排水・吐水の勢いが強く、強い水流ができるものもあります。
強い水流は金魚のタイリョクヲ奪うだけなので、できるだけ水流の少ない環境にしたいものです。
フィルターの種類と特徴を把握する
それではアクアリウムで利用されるフィルターそれぞれの種類にはどんな特徴があるのかを把握しましょう。
金魚飼育におけるメリットとデメリットという点から紹介します。
投げ込み式フィルター(ぶくぶく)の特徴
投げ込み式(ブクブク)は次のような図のような仕組みになっています。
エアポンプの送気を動力として、フィルター内部に通水させて水をろ過させる特徴があります。
投げ込み式フィルターの詳しい記事はこちらから
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投げ込み式フィルターのメリットやデメリットから見えてくる特徴や使い方!水作エイトコアも紹介!
投げ込み式が適している点・メリット
エアポンプからの送気を動力としていますが、よほど大きなエアレーションをかけない限りは強い水流が発生することはできません。
エアポンプを利用しているのでエアレーションを兼ねることができるのもうれしい点です。
また、フンやゴミなども吸い込んでくれるのでフィルターメンテナンスでゴミ・フンを撤去することができます。
金魚飼育で投げ込み式が適している点・メリットをまとめると次の点があります。
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● 水流が弱い
● 物理ろ過と吸着ろ過が可能
● カートリッジによっては吸着ろ過も可能
● エアレーションを兼ねる
● 物理ろ過・生物ろ過が可能
エアレーションの詳しい記事はこちらから
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エアレーションの方法と効果!効果的なエアレ・隠れエアレも紹介
投げ込み式が適さない点・デメリット
投げ込み式が金魚の飼育に適さない点・デメリットとしては1つだけです。
物理ろ過・生物能力があるとはいえ、本体サイズの小ささ・ろ材のサイズの小ささから、後述する外部フィルターや上部フィルターに比べると、どうしても濾過能力が劣ってしまいます。
外掛け式フィルターの特徴
外掛け式フィルターの構造や特徴などは次の図を参考にしてください。
外掛け式はモーターを動力として水を濾過槽に汲み上げてフィルターを通し、溢れた水が水槽へ戻る仕組みになっています。
ろ材はカートリッジ式で、基本的にはメンテナンス時に交換をする必要があります。
外掛け式フィルターのカートリッジは、ウールで物理ろ過をして活性炭ろ材で吸着ろ過をする特徴があります。
外掛け式フィルターに関する詳しい内容はこちらから
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外掛け式フィルターの特徴と使い方。簡単な改造や工夫で濾過強化も
外掛け式が適している点・メリット
外掛け式フィルターも排水の際に空気を飼育水に空気を掻きこむ・巻き込むようにエアレーションをかけることができます。
また、ほとんどの外掛け式は水流が強くないので金魚の体力を奪いにくい特徴があります。
金魚飼育で外掛け式フィルターが適している点・メリットをまとめると次の点があります。
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● 物理ろ過と吸着ろ過が可能。
● エアレーションも兼ねる
● 水流が弱い
外掛け式が適さない点・デメリット
外掛け式フィルターの構造は前述したとおりですが、ろ過バクテリアが定着できる場所がほとんどないため、生物ろ過は脆弱です。
また、ろ材は消耗品なので交換するたびにろ過バクテリアも撤去する事となります。
金魚の飼育では水が汚れやすいですが、ろ過能力が低いため外掛け式だけではろ過能力に不安が残ります。
ほとんどの外掛け式フィルターは水流が弱いのですが、なかには水流が強すぎるという口コミのメーカーもあります。
金魚飼育で外掛け式フィルターが適さない点・デメリットをまとめると次の点があります。
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● ろ過能力が全体的に脆弱。とくに生物ろ過は期待できない。
● ろ過バクテリアもリセットすることに
● 水流が強いものもある
スポンジフィルターの特徴
スポンジフィルターは下の図のような構造・特徴があります。
本体には吸盤が付いており、ガラス面にくっつけて設置します。
構造は簡単・単純で、エアポンプの送気を動力としています。
エアは本体下部から入り込み、水面から出た吐水口からエアとそのエアの流れに押し上げられた水を吐水します。
スポンジフィルターに関する内容の記事はこちらから
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小型水槽の生物濾過でお勧めしたいスポンジフィルター。特徴や使い方、その効果。
スポンジフィルターが適している点・メリット
スポンジフィルターはエアポンプを使用するためエアレーションをかけることができます
スポンジ全体がフンやゴミを吸い付ける物理ろ過のろ材の役割を果たしますし、同時にろ過バクテリアの住処となります。
吐水も吐水口から落ちてくるだけなので、強い水流が発生する事もありません。
金魚飼育でスポンジフィルターが適している点・メリットをまとめると次の点があります。
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● エアレーションを兼ねる
● 物理ろ過・生物ろ過が可能
● 水流が弱い
スポンジフィルターが適さない点・デメリット
スポンジフィルターは生物ろ過能力も比較的高く人気があるフィルターですし、とくに金魚飼育にデメリットとなることはほとんどありません。
金魚飼育でスポンジフィルターが適さない点・デメリットをというのは特にないのですが、強いて言うなら 物理ろ過能力が低め という点です。
とはいえ、「外部フィルターや上部フィルターに比べると低い」というレベルなので、デメリットというほどでもありません。
安心して使えるフィルターでしょう。
底面フィルターの特徴
底面フィルターは下の図のように水槽底のガラス面に設置し、底床材で埋めるようにして使うフィルターです。
こちらもエアポンプの送気を動力としています。スポンジフィルター同様にエアリフトで水を底から上へ呼び込み、水面へ吐水するように通水させます。
底床全体を通水させるようにするため、底床全体がろ材の働きをします。
底面フィルターに関する詳しい記事はこちらから
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底面フィルターの特徴や使い方。設置・掃除まで画像付き解説!
底面フィルターが適している点・メリット
底面フィルターは底床全体がろ材となります。そのため強い生物ろ過が可能となります。
もちろんエアポンプを使用するためエアレーションもかけることができます。そしてスポンジフィルター同様の吐水方法で、強い水流が発生することがありません。
金魚飼育で底面フィルターが適している点・メリットをまとめると次の点があります。
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● 強い生物ろ過
● エアレーションも兼ねる
● 水流が弱い
底面フィルターが適さない点・デメリット
金魚飼育で底面フィルターが適さない点・デメリットをまとめると次の点があります。
底面フィルターは底床材にフンやゴミが落ちてくるのはもちろんですが、底床材に吸い付けるように吸水するので物理ろ過も可能です。
しかしフンが多い金魚の飼育において、 底床材にフンが蓄積するのはデメリット です。
ろ材が目詰まりするとろ過能力が下がるのは承知のこととは思いますが、底床に沈んだフンなどの掃除は底床材掃除をするしかありません。
物理ろ過能力はありますが、メンテナンスがとても大変なものになるため金魚の飼育ではデメリットになります。
流動フィルターの特徴
流動フィルターは下の図のように、フィルターに発生する水流によりろ材が流動し続けるものです。
他のフィルターのように止水域がく、ろ材全体が通水性に優れている特徴があります。常にすすぎ洗いされているような状態で目詰まりしにくいのも特徴のひとつです。
流動フィルターが適している点・メリット
流動フィルターはろ材全体の通水性が保たれており、強力な生物ろ過が可能です。
流動フィルターにも種類がありますが、エアポンプを利用しているならエアレーションを兼ねることもできます。
また、濾過に強い水流を必要としないため水槽内の水流も穏やかです。とはいえ強いポンプ・モーターを使用すればそれだけ水流が強くなるのでそこだけは意識しておきましょう。
金魚飼育で流動フィルターが適している点・メリットをまとめると次の点があります。
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● 強力な生物ろ過
● エアレーションが可能なものも
● 水流が穏やか
流動フィルターが適さない点・デメリット
金魚飼育で流動フィルターが適さない点・デメリットは、物理ろ過ができないことです。
外部フィルターに接続したり、流動フィルターを自作すれば物理ろ過も可能ですが、 流動フィルター単体だけでは物理ろ過をすることができません 。
流動フィルターの自作方法に関する記事はこちらから
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流動フィルターの特徴や使い方。初心者でも可能な自作方法も紹介
上部フィルターの特徴
上部フィルターとは水槽の縁・上部に設置するフィルターです。
下の画像のように、ポンプで水を濾過槽に汲み上げて、溜まった・ろ過された水が水槽に吐水されます。
フィルターの中でも、上部フィルターはろ過能力が高いという特徴があります。
上部フィルターの詳しい内容はこちらの記事から
↓↓↓
上部フィルターの使い方!特徴をメリット・デメリットから紹介
上部フィルターが適している点・メリット
上部フィルターは濾過槽が大きく、自分の好みにろ材を組み合わせて使用することができます。
上の画像のように最上部にウールマットで物理ろ過、次にリングろ材などの生物ろ過、そして最下層にブラックホールなどの吸着ろ過。
このように組み合わせることで全ての濾過をバランスよく働かせることができます。
落水・吐水の際にはエアレーションを巻き込むのでエアレーションをかけることもできます。
上部フィルターの吐水の方向は調整できるものが多く、吐水口の向きを調整することで水流も弱くすることができます。
金魚飼育で上部フィルターが適している点・メリットをまとめると次の点があります。
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● 物理ろ過が可能
● 生物ろ過が可能
● 吸着ろ過も可能
● エアレーションを兼ねる
● 水流を弱くすることも可能
ブラックホール・吸着ろ過に関する詳しい記事はこちらです。
↓↓↓
【吸着ろ過】ブラックホールの効果を検証!効果と使い方まとめ
上部フィルターが適さない点・デメリット
上部フィルターにもデメリットとなるものがあります。
水流は弱くすることができますが、それでもフィルターの中では水流は強いほうです。
水流が苦手ならんちゅうの飼育では、より水流が発生しないように工夫する必要があります。
また、深さの浅い水槽では吸水パイプが長すぎて使用できないこともあります。
金魚飼育で上部フィルターが適さない点・デメリットをまとめると次の点があります。
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● 水流を弱めても、それでも水流が強いと感じることも
● 上部フィルターの設置が困難なタイプの水槽もある
外部フィルターの特徴
外部フィルターも上部フィルターと並び、濾過能力が高いフィルターです。
下の画像を参考にしてください。上部フィルター同様に大きな濾過槽があり、ろ材の組み合わせや量も調整ができるので、好みの濾過ないようにすることが可能という特徴があります。
外部フィルターが適している点・メリット
外部フィルターもろ材の組み合わせが自由なので、物理ろ過・生物ろ過・吸着ろ過とすべての濾過を大容量で働かせることができます。
水量も多く、濾過能力は高いと言えます。
金魚飼育で外部フィルターが適している点・メリットをまとめると次の点があります。
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● 物理ろ過が可能
● 生物ろ過が可能
● 吸着ろ過も可能
外部フィルターが適さない点・デメリット
外部フィルターは水槽から水を汲み上げるところから吐水まで、外気・空気に触れることがありません。
これは水草育成・光合成に必要な二酸化炭素の添加を効率的に行うためです。それにはできるだけ水が空気に触れないことが重要なのです。
そのため外部フィルターではエアレーションをかけることができません。
また、水量が多いため必然的に吐水・水の勢いが強く、発生する水流も強いものになります。
吐水口の向きを変えるだけでは水流を充分に弱くすることができないため、金魚飼育で外部フィルターを使用する際は、どのように水流を弱めるかが重要です。
金魚飼育で外部フィルターが適さない点・デメリットをまとめると次の点があります。
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● エアレーションができない
● 水流が強い
金魚の種類に合わせたフィルターの選び方
金魚の種類ごとの特徴を先に解説していました。それぞれの金魚の飼育に適したフィルターはどんなものなのかを考えてみましょう。
改造や自作・工夫を加える・メンテナンスを頑張るということならどんなものを選んでも良いという結論になります。
ここでは純正としての使い方での選び方を紹介したいと思います。
フィルターの選び方として、私は底面フィルターと外掛け式フィルターははじめから除外します。
底面フィルターはメンテナンスが非常に大変ですし、外掛け式は濾過能力が低いため、どの金魚の飼育にも適していません。流動フィルターも物理ろ過ができないため、ここでは除外します。
底床のメンテナンスをこまめにやる というのであれば、底面フィルターはどの金魚の種類にも適合します。
和金の飼育に適したフィルターは
和金の飼育に適したフィルターは次のものです。
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● 投げ込み式フィルター
● スポンジフィルター
● 上部フィルター
● 外部のフィルター
この4つです。
和金は金魚の中では水流を苦手としないというだけであり、 強い水流を好むわけではない のです。
外部フィルターでも可能ですが、水流・吐水をガラス面に向けるくらいの設置は意識しておきましょう。
琉金の飼育に適したフィルターは
琉金の飼育に適したフィルターは以下のものです。
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● 投げ込み式フィルター
● スポンジフィルター
● 上部フィルター
上部フィルターの水流が調整できないというのなら、投げ込み式かスポンジを選びたいですね。
ろ過能力を高くしたければ上部フィルターです。水流・吐水の向きを変えれるような種類を選びましょう。
らんちゅう・オランダ獅子頭の飼育に適したフィルターは
らんちゅう・オランダ獅子頭は金魚のなかでもとくに泳ぎや水流を苦手とする種類です。
らんちゅう・オランダ獅子頭の飼育に適しているのは次のフィルターです。
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● 投げ込み式フィルター
● スポンジフィルター
どちらも水流が発生しにくく、物理ろ過と生物ろ過を効かせることができます。
投げ込み式の 水作エイトコア では、内部のカートリッジが吸着ろ過のろ材を入れることもできるのでおすすめです。
フィルターを工夫して金魚の飼育をする
金魚の飼育をするのに あまっている用品を使う ということもあるでしょう。
「本当は投げ込み式を使いたいけど、外部フィルターが余っているから…」ということはよくあることです。
しかしそのまま利用すると金魚の特徴にそぐわないこともありますね。
そこでその欠点を補うように、フィルターを工夫して金魚の飼育をすることも考えてみましょう。
外部フィルターの水流を弱める
外部フィルターの水流を弱めるには吐水方向をガラスに向けることが一般的です。
他にも水流を弱めるようなオプションも販売されているので、それを利用するのも一つの手段です。
とはいえオプションを購入するくらいなら使いたいフィルターを購入するものいいですね。
外部フィルターのオプションに関する記事はこちらから
↓↓↓
外部フィルターの効果。外部フィルターはメリットだけじゃない、デメリットも!
弱い物理ろ過を補う
底面フィルターや流動フィルターには強力な生物ろ過能力があるのに、物理ろ過がイマイチなのが残念な点です。
そこで物理ろ過を強化することを視野に入れてもいいのではないでしょうか。
投げ込み式フィルターやスポンジフィルターを併せて使うことで、弱い物理ろ過を補うことができます。
フィッシュレットなど、フンやゴミを回収する器具の使用もいいですね。
フィッシュレットに関する詳しい記事はこちら
↓↓↓
フィッシュレットの効果や使い方。ザリガニや改造でメンテも楽に
流動フィルターの使用も、純正品を外部フィルターに接続して利用したり、投げ込み式フィルターに流動フィルターを接続する自作方法もあるのでそれを利用することで、物理ろ過を補うことができます。
弱い生物ろ過を補う
外掛け式フィルターは物理ろ過と吸着ろ過が可能でしたが、生物ろ過能力がとても脆弱です。
そこで多くのアクアリストがやっているのが、弱い生物ろ過を補うことです。
外掛け式フィルターにはフィルターカートリッジの前後に空きスペースがあります。そのスペースにリングろ材など、濾過バクテリアが繁殖・定着できるろ材を入れ込むことです。
外掛け式フィルターの濾過強化に関する内容はこちらにあります。
↓↓↓
外掛け式フィルターの特徴と使い方。簡単な改造や工夫で濾過強化も
外掛けフィルターの生物ろ過強化!本当に強化できてる?汚れはどうする?
私がおすすめする金魚飼育のフィルター選び
いろいろと解説してきましたが、金魚を飼育するのに私がとくにおすすめするフィルターの選び方を紹介したい音もいます。
私にとって、なんだかんだ言っても重要なのは次のことです。
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● 物理ろ過と生物ろ過はできているか
● メンテナンスは簡単か
これを重視した私のおすすめのフィルター選びです。
手軽に投げ込み式フィルターの一択
なんだかんだで投げ込み式は使い方もメンテナンスも簡単です!
とくに水作エイトコアは比較的カスタマイズやろ材の種類の幅も広く、改造などで濾過能力をアップさせることも容易です。
スポンジフィルターで手軽にメンテナンス
スポンジフィルターにもいろんな種類があります
水槽の隅にぴったりとはまるような形状などもあります。
物理ろ過も生物ろ過もエアレーションもできて、水流の弱いスポンジフィルターはおすすめです。
自作の流動フィルターで強力ろ過
これは私が現在利用している方法です。自作方法もいろいろありますが、基本的には投げ込み式フィルターやスポンジフィルターの吐水口にフィルターを取り付けるだけです。
投げ込み式で物理ろ過と生物ろ過ができるのはもちろんですが、さらに流動フィルターで生物ろ過を強化することができます。
私はこのフィルターで1500水槽で金魚・アルビノコチョウザメ・メダカなどを飼育しています。
既出リンクになりますが、自作方法などはこちらを参考にされてください。
↓↓↓
流動フィルターの特徴や使い方。初心者でも可能な自作方法も紹介
上部フィルターで強力ろ過
外部フィルターは水流が強いためお勧めしませんが、同等の濾過能力のある上部フィルターの使用はおすすめです。
上部フィルターの詳しい記事を読んでもらえばわかりますが、濾過能力が大きい割にメンテナンスが楽です。
水流の問題は無視できませんが、吐水の向きを調整できるタイプの上部フィルターさえ選べば問題はありません。
おわりに
金魚の飼育方法も人それぞれこだわりがあるとおもうので、私が書いた記事が万人に受け入れられるものではないかもしれません。
しかし金魚の特徴を考慮したうえでフィルターを選ぶというのは重要なことですし、これは金魚の飼育だけにかかわらず他の魚の飼育にも関係することだと思います。
飼育環境次第で金魚の寿命も変わってきます。
フィルター選びも金魚の寿命を左右する一つの要素だということは間違いないと思います。
自分の納得できる飼育環境で金魚を飼育してあげたいものですね(^^♪
最後まで読んでいただいてありがとうございます!(^^)!
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